メジャー30球団のロースター編成の際に足かせとなる「ぜいたく税」(Luxury Tax)。正式名称は、「Competitive Balance Tax」というらしいが、フランチャイズマーケットに格差があるメジャーで、マーケットの大きい球団が資金力で優位に立ってしまうのを防ぐ目的で導入された課徴金の事だ。
NFLではサラリーキャップを導入しているがMLBにはそれがない。その代わりとして課徴金を科すようになった。戦力均衡によるリーグの活性化が狙い。
2015年はロサンゼルス・ドジャースが過去最高となる4360万ドルをぜいたく税として支払った。この額だけでも日本のプロ野球球団2チーム分ぐらいありそうだが、今季もペイロールはドジャースが最高額で、ぜいたく税でも3,180万ドル(約37億5,000万円)のドジャースを筆頭に6チームが対象となった。
【ぜいたく税を支払う球団とその額】
3,180万ドル(約37億5,000万円)
2,740万ドル(約32億3,000万円)
450万ドル(約5億3,000万円)
400万ドル(約4億7,000万円)
340万ドル(約4億円)
296万ドル(約3億5,000万円)
ドジャースは4年連続の課税対象となり、4年間で通算1億1,300万ドル(約133億円)を支払っている。ヤンキースはぜいたく税が導入されてから14年連続の上限オーバーで、通算3億2,500万ドル(約382億円)を徴収されている。
費用対効果の面でもドラフト重視、内部育成がトレンドになってきたメジャー各球団。
これを見るとワイルドカードすら出場できなかったデトロイト・タイガースあたりは酷いもので、2016年22番目だったクリーブランド・インディアンスはワールドシリーズまで上り詰めた事を考えると抜群の費用対効果だったといえる。
ヤンキースはぜいたく税が導入されてから14年連続の上限オーバーで、通算3億2,500万ドル(約382億円)を徴収されている。