今季開幕に向けて改修工事中が進む楽天のボールパーク、コボスタ宮城は29日、改修工事の主目的である内外野に天然芝を敷き詰めた新フィールドがメディアに公開された。
スポーツ紙の報道では、人工芝から天然芝への張り替えは、今月9日に始まり、1ロール幅76センチ、長さ13メートルの鳥取産の芝を張り付ける作業がスタートしているという記事を見て嬉しくなった。
メジャーのような雰囲気がパ・リーグのゲームでも味わえるからだ。
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芝の種類はケンタッキーブルーグラスでヤンキースタジアムやレッドソックスの本拠地・フェンウェイパークで使っているものと同じだという。
ゴルファーには馴染みのある芝の品種で、日本のゴルフ場はグリーンを除いてフェアウェイやラフなどは暑さに強い暖地系の野芝や高麗芝が主流。茎が堅く葉が広がるためボールが浮きやすい特徴がある。(打ちやすい)
今回、コボスタ宮城で採用されたケンタッキーブルーグラスは、米国PGAツアーでもよく紹介される寒冷地系の洋芝で、高麗芝などの和芝に比べて葉色が濃く美しいのが特徴。グリーンで使用されるペンクロスなどと同様に冬場でも緑の濃いエバーグリーンが楽しめる。
そのため通年利用のティーグラウンドや グリーンのカラーやエプロン部分での利用に適し、従来の高麗芝のものと比較して美しさだけでなく、冬期間のダメージも少ない。仙台の気候に適した芝だといえる。(柔らくて粘りがあり葉先が細いので個人的にはボールが沈んで打ちにくいが...)
甲子園球場を整備する阪神園芸と契約し、管理を任せて雨天対策のノウハウなども学ぶ。床土の部分は、(おそらく)サンド床で排水が良いものになると思われる。
楽天の川田喜則スタジアム部部長は「世界に誇るボールパークにするという、原点に返る。放熱効果もあり、涼しい環境でプレーできる」と天然効果を強調。パ・リーグの本拠地では唯一となる天然芝化が実現すれば、選手の肉体への負担は減る。
実際、野球よりケガの多いアメリカンフットボールのプロリーグNFLでは人工芝から天然芝への移行はポピュラーなものになっている。