U-18 野球 ワールドカップ
自国開催で、悲願の初優勝を目指す高校日本代表が29日、第27回U-18(18歳以下)ワールドカップの1次リーグ第2戦(舞洲ベースボールスタジアム)で米国代表と対戦し前回王者のアメリカを破り2連勝を飾った。
5回の攻防が明暗を分けた。
日本の佐藤(仙台育英)、米国のギャレットと両投手の好投で、両チーム無得点のまま試合は5回へ。日本は1死満塁のピンチを切り抜けると、その裏に大きなチャンスをつかむ。
1死二塁として、津田(浦和学院)がライト前にタイムリー。津田は今夏、甲子園に出場していないメンバー。好投ギャレットから1点を奪っう値千金のタイムリーだった。
さらに、2死二塁で今度はオコエが一塁方向へ高いバウンドのゴロを転がす。すると、圧倒的なスピードでベースカバーに入ったギャレットよりも一足早く一塁を駆け抜けた。
このプレイで二塁走者の舩曵(天理)が二塁から一気に生還し、2点目を奪った。日本のスモールベースボールが光った場面だった。
次の篠原の打席ではオコエが2球目に二盗に成功。
その後、平沢の打席でオコエがけん制球に誘い出されるが、挟殺プレーで三塁手が二塁へ悪送球。快速オコエは、右翼手が処理にもたつく間に一気に本塁へと突入すると、相手捕手のタッチをかいくぐりながら生還した。
日本のお家芸とも言うべきスモールベースボールで、日本が3点を先制。
投げては、夏の甲子園準優勝右腕の佐藤世那が相手打線を5安打完封、9三振を奪う力投。前回王者のアメリカを破り2連勝とした。
グループAの日本は、アメリカ、メキシコ、オーストラリア、ブラジル、チェコと同組。この勝利で日本はA組で2連勝となり、30日に同じ2連勝のオーストラリアと対戦する。これに勝てば1次ラウンド通過が、ほぼ確実になる。
大会は、各グループ上位3チームが「スーパーラウンド」に進出。中止なく順調に進めば9月6日(日)に甲子園球場で決勝戦が行われる予定。
【開催地】
日本(大阪・兵庫)
・南港中央野球場(大阪府)
◆ 日本の過去の戦績
・1982年 第2回:準優勝 ※甲子園と被っていたため、全日本チームではなく地域選抜での参加
・1999年 第18回:5位
・2004年 第21回:準優勝 ※ここから甲子園出場選手含む全日本チームの参加
・2012年 第25回:6位
・2013年 第26回:準優勝
◆ 侍ジャパン・U-18メンバー
<投手>
佐藤世那(仙台育英)
成田翔(秋田商)
高橋樹也(花巻東)
上野翔太郎(中京大中京)
森下暢仁(大分商)※
勝俣翔貴(東海大菅生)※
<捕手>
伊藤寛士(中京大中京)
郡司裕也(仙台育英)
堀内謙伍(静岡)
<内野手>
平沢大河(仙台育英)
津田翔希(浦和学院)※
宇草孔基(常総学院)※
杉崎成輝(東海大相模)
篠原涼(敦賀気比)
<外野手>
豊田寛(東海大相模)
オコエ瑠偉(関東一)
舩曳海(天理)
※は今夏、甲子園に出場していない選手