MLB2014 ワールドシリーズ
■ジャイアンツとミラクル・ロイヤルズが対戦
いよいよ現地21日(日本時間22日)、青木宣親外野手が所属するロイヤルズとジャイアンツのワールドシリーズ(WS)が開幕する。
史上2度目となるワイルドカード同士の対決ですが、1985年以来となる29年ぶりのリーグ優勝を果たしたロイヤルズに対し、ジャイアンツは最近5年目で3度目のWS進出。しかも、2010、2012年に世界一と圧倒的な強さを見せている。
ロイヤルズは、同一ポストシーズンでの延長戦のゲームを4勝するというミラクルを演じているが、戦い方は、ご存知のように機動力を生かしたスモールベースボールが信条。
その事については多くのメディアで伝えられているので省略するが、今季メジャートップの153盗塁をマーク。ポストシーズンでも13盗塁を決めている。
■今季はロイヤルズが3戦3勝
今季の対戦はどうだろう。インターリーグ(交流戦)で8月8~10日に3連戦が組まれており、ロイヤルズが本拠地で3戦3勝。初戦は今季18勝のエースのマディソン・バムガーナーに土をつけ、残り2戦はティム・ハドソン、ティム・リンスカムを打ち崩している。これはロイヤルズにとっては自信につながるデータだろう。
ただ、敵地サンフランシスコでの対戦ではDH制がなくなるため、戦い方に大きな違いが出てくる。特に、ロイヤルズはポストシーズン(PS)に入ってから、すべて同じスタメンで8試合を戦い、同一PSではメジャーリーグ新記録となる無傷の8連勝と快進撃を続けてきた。
その繋がった線で戦ってきたスタイルが、投手の打席で途切れるためベンチワークが勝敗のキーになるかもしれない。
投手が打線に入らなければいけないサンフランシスコでの戦い方は、1つのポイントになりそうだ。
■青木の活躍に期待!
2番青木はどうだろうか。最初の2年間はナ・リーグのブルワーズでプレーしていたため、ジャイアンツとの対戦は他の選手より多い。
しかし、レギュラーシーズンの過去3年間で、ジャイアンツ戦は含む16試合に出場し、53打数11安打、1本塁打、5打点、11得点。打率.208は、青木としては非常に低い数字だ。7四球を選んでいるため出塁率は.323となっているが、苦手と言える相手かもしれない。
左打者ながら左腕を得意とする青木だが、バムガーナーには実に13打数無安打と完全に抑え込まれている。ハドソンとは8打数2安打の打率2割5分。7投手と対戦経験があり、トータルで36打数5安打の打率1割3分9厘と低い数字だ。
ジャイアンツには相性が悪そうだが阪神、オリックスでプレーした先発RHPのライアン・ボーゲルソンとは、メジャーに来てから3打数無安打ながら、日本時代には2007~2009年の3年間で19打数6安打と打ち込んでいる。
とくに今季の対ジャイアンツ3試合では、7打数3安打の打率4割2分9厘。1打点、2得点を挙げており、3四死球を含めると出塁率は6割と高い数字になっている。