メジャーリーグのポストシーズンはまだまだ続いているが、2023年から24年オフのフリーエージェント(FA)市場は、水面下ですでに始まっていると考えた方が良い。
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ここではこのオフにFA市場で話題になりそうなプレーヤーをピックしていきたい。
通常、大谷翔平のようなエリートクラスの大物選手を除いて各球団とも先発ローテーションの編成から始める場合が多い。
次に捕手や二遊間のいわゆるスキルプレーヤーと言われるカテゴリーの選手を補強して最後に外野手を獲得するといった傾向が以前はみられた。
といことで、FA市場の選手たち第1弾はスターター(先発投手)に注目してみた。
《2023年オフにFAになるスターター》
スターターのプライオリティーは高い。複数の球団による争奪戦になることも多い。今回、大谷は手術したこともありこのカテゴリーから除外した。
■アーロン・ノラ
来年の6月に31歳になるノラは2022年の防御率3.25から今季は4.49に落とした。ただ、2018年シーズン以来、誰よりも多くの先発登板を務めてきた。この分野ではトップのゲリット・コールに7イニング少ないだけである。
先発投手の投球イニング数が大きな意味を持つ現代野球において、ノラはFA市場にいる他の先発投手のなかで群を抜いている。
■ブレイク・スネル
来シーズンは31歳。今季は1000万ドル。今オフが初FA。個人的にはノラよりスネルを上位にしたい。サイヤング賞級の活躍をしたシーズンを終え、絶好のタイミングでフリーエージェント市場に入ることになる。カージナルス、レッドソックス、ヤンキースなど複数の球団が狙っている。
■山本由伸
ポスティング制度による渡米の可能性大。25歳と若く7~8年の長期契約を予想するアナリストも多い。クオリファイングオファーの対象外というのも大きいだろう。
■マーカス・ストローマン
今季のサラリーは約2367万ドルで2024年はプレーヤーオプション2100万ドルだが破棄すると予想されている。
■チャーリー・モートン
今季のサラリーは2000万ドルで2024年はバイアウトが含まれていない年俸2000万ドルの球団オプション。30試合163イニング防御率3.64。39歳という年齢がネックだが、球団OPを行使した上で来季以降も短期になるだろうが球団OP付きの契約延長も考えられる。
■リュ・ヒョンジン(柳賢振)
2019年12月にブルージェイズと4年総額8000万ドルで契約したが、2022年6月にトミー・ジョン手術を受け23年8月に復帰して52イニングを投げているが、彼も36歳。退団の可能性が強く、左腕を強化したい球団と契約しても今季の2000万ドルより大きくダウン提示されるだろう。
■ジョーダン・モンゴメリー
来季は31歳。今季のサラリーは約1000万ドル。初のFA。レンジャーズではキャリアハイの数字を作ったので、年2000万ドル前後の複数年契約で延長するものと予想できる。
■マーティン・ペレス
今季のサラリーは約1965万ドル。今季は2022年の防御率2.89ほどではなかった。レンジャーズがモンゴメリーと大型契約すれば契約延長は微妙な気がする。
■ソニー・グレイ
来シーズン34歳。今季は約1017万ドル。ツインズでは184イニングで防御率2.79と活躍。年齢から考えて長期はないがOP付きの3~4年契約は考えられる。
■エドゥアルド・ロドリゲス
来シーズン中の年齢31歳。ロドリゲスはオプトアウトの権利を持っており、それを行使するだろう。タイガースと新たな契約を結び直すことも十分考えられる。この夏、ロドリゲスはドジャースへのトレードを拒否した。自身も家族もデトロイトとチームを気に入っているのだ。
ほかにもルーカス・ジオリトは、今季1040万ドル。シーズン途中にエンゼルスにトレードされて評価を下げたのは残念だが来シーズンは29歳と若く、エースではないがローテの3~4番手として十分使えるポテンシャルはあるとみたい。
MLB公式サイトによるとトレード市場では、コービン・バーンズ(ブリュワーズ)やタイラー・グラスノー(レイズ)が動く可能性があるということだ。