MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

MLB2023 最新のファームシステム・ランキング 1位はオリオールズ

 

プロスペクト(若手有望株)の情報を扱う「MLB Pipeline」は、2023年シーズン中盤のプロスペクト・ランキング・トップ100と球団別トップ30を更新。それに続いてファームシステム(組織)・ランキングを公開しているので紹介したい。

 

MLBパイプライン」ファーム組織ランキング

 

 

オリオールズが4期連続の1位

 

このランキングは、MLB公式サイトによると、プロスペクトが持つ長期的な価値をもとに全30球団を1位から30位までランク付けしたものであり、様々な要素が総合的に評価されているという。

 

 

 

 

ランキングは毎年、開幕前とシーズン中盤に更新されているが、各球団がどれだけ有望な若手を抱えているのか、このランキングを見れば将来的なチームの立位置が予想できる。トレードによる戦力補強にも影響を及ぼすからだ。

 

 



 MLBパイプライン以外にも、多くのメディアが独自のファーム組織ランキングを発表している。例えば、「FanGraphs」は、2023年シーズンのファーム組織ランキングを発表している。このようなランキングは、各メディアが独自の基準に基づいて作成するため、異なるランキングが存在する。

 

 また、米専門誌「ベースボール・アメリカ」は、毎年恒例としてメジャー全体の有望株トップ100人をランク付けするプロスペクト・トップ100を発表している。

 

2023年1月18日付で、今季のプロスペクト・トップ100が発表され、メッツ千賀滉大投手とレッドソックス吉田正尚外野手がランクインしていた。千賀は全体で16位、吉田は87位。

 

最も多くの選手がトップ100入りしたのはオリオールズで8人、最も少なかったのはブレーブスで0人だった。ポジション別では遊撃手、外野手、右投げ投手がいずれも23人で最も多く、国別では米国出身が69人で1位、ドミニカ共和国出身が13人で2位、ベネズエラが8人で3位、日本とキューバが各2人で4位タイだった。

 

 

MLB2021 最新のファームシステム・ランキング 

 

 1 オリオールズ

 2 パイレーツ

 3 ブリュワーズ

 4 カブス

 5 レッズ

 6 ドジャース

 7 レイズ

 8 ナショナルズ

 9 パドレス

 10 レンジャーズ

 11 メッツ

 12 ダイヤモンドバックス

 13 タイガース

 14 ジャイアン

 15 ガーディアンズ

 16 レッドソックス

 17 ツインズ

 18 ロッキーズ

 19 マリナーズ

 20 ホワイトソックス

 21 ヤンキース

 22 カージナルス

 23 フィリーズ

 24 マーリンズ

 25 ブルージェイズ

 26 アスレチックス

 27 ブレーブス

 28 エンゼルス

 29 ロイヤルズ

 30 アストロズ

 

 

 「MLBパイプライン」では2015年開幕前からファーム組織ランキングを公開しているが、こうしたランキングはチームの成功に直結する。過去1位にランクされたドジャースブレーブスはその後、4年以内にいずれもワールドシリーズを制覇した。

 
 
以前にも、多数のプロスペクトを保有していたレイズは複数の有望株の卒業(メジャー昇格)によってトップの座から6位に後退、今季は7位なったが強豪ひしめくア・リーグ東地区でスモール・バジェット(低予算)な球団ながらコンテンダーの地位をキープしている。
 
 
 オリオールズは2016年以降2021年まで6シーズン負け越し、その間、シーズン100敗以上を3度も経験したが、2021年シーズン中盤からこのランキングで1位をキープして徐々に浮上し、昨シーズンは勝ち越し、今季はここまでリーグトップの勝率をマークしている。
 
 
 最新のプロスペクト・ランキングTOP100にも6人を送り込むなど、依然として充実したファーム組織を構築しており、今後しばらくは強豪チームとして台頭してきそうな予測もある。
 
 
 この数多の成功例を見るとファームシステム・ランキングも注目する必要があるだろう。
 
 
 ▽記事参考

 

http:// http://www.mlb.jp/category/news/#59764