メジャー40人枠登録のうち16~17人の選手が負傷者リスト(IL)入りするなど野戦病院化しているエンゼルス。
先日もホワイトソックスからこの夏トップクラスの評価だったスターターとリリーバーをトレードで獲得したが、その後もデッドラインを前にミナシアンGMがアクティブに動いている。今度は実績ある2人の野手をロッキーズとのトレードで獲得した。
フラッグディール・トレード情報
トレードデッドラインが近づく中、10月(ポストシーズン)を戦う球団は、場合によっては複数のピースを追加するなどブルペンや足りない戦力をアップグレードする必要がある。
このブログを読んでいただいてるコアなメジャーリーグファンの方々には、あえて説明する必要もないが、この期限を過ぎるとせっかくレンタル移籍で獲得した選手でもポストシーズンに出場できなくなるので、このトレード期限前にポストシーズンに進出できそうな球団を中心に選手のトレード移籍が成立する。
メジャーリーグ独特の制度だが、例年7月末がトレード期限で、今季は米東部時間8月1日の午後6時(日本時間2日午前7時)に設定されている。
チーム編成は主に各球団のゼネラルマネージャー(GM)たちが担うことになるが、ファーム層を強化しない中途半端な球団(GMも含む)は結果にコミットしたことにならない。
ウォードの長期離脱を考えて外野手も補強
2014年以来、9年ぶりにプレーオフの可能性が残るエンゼルスは、昨日の試合で主力打者テイラー・ウォードが顔面に死球を受け退場した。ウォードは10間ILから60日間ILに移された。
ウォードのケガは長引くことも予想され、大谷翔平の前後を打っていた打者だっただけにさらなる戦力低下が懸念されるが、さっそくミナシアンGMがその戦力補強に動いた。
BREAKING: The Angels are acquiring OF Randal Grichuk and 1B C.J. Cron from the Rockies, per source. Colorado gets back RHP Jake Madden and LHP Mason Albright.
— Mark Feinsand (@Feinsand) July 31, 2023
エンゼルスは、ロッキーズとのトレードでC.J.クロン内野手とランドール・グリチック外野手を獲得したと発表。引き換えにプロスペクト2投手を差し出した。
The Angels trade for two position players! pic.twitter.com/z2E3Igkz6Z
— Talkin’ Baseball (@TalkinBaseball_) July 31, 2023
33歳のクロンは2011年のドラフトでエンゼルスが1巡指名(全体17位)した選手。
ロッキーズに在籍した2021年に28本、22年に29本の本塁打を放つなど通算186本塁打をマークしている一塁手。
長打力が魅力の内野手で、今季は56試合で打率.260、11本塁打、OPS.780。一塁手での起用が予想される。
グリチックは、メジャー10年目の31歳。彼も2009年のドラフトでエンゼルスが1巡指名した選手。
その後はカージナルス、ブルージェイズ、ロッキーズでプレーし、2019年には31本塁打、80打点を記録した。
短縮シーズンの2020年を除けば、2016年から21年まで5年連続で20本塁打以上をマークした。今季は64試合で打率.308、8本塁打、27打点、OPS.861。
ベテランの域にさしかかった2人の選手だが、グリチックは今季限りで5年5200万ドルの契約が終了。クロンも今季が2年1450万ドルの契約最終年。
2人ともシーズン終了後にFAとなる選手なので、華々しい活躍でチームにフィットし、来季の契約をつかみ取りたいところだろう。