MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

ブレーブスの新人スペンサー・ストライダーが16奪三振完封で9勝目

 

メジャーリーグも162試合のレギュラーシーズンが残り1カ月。個人賞争いも注目だ。

 

ブレーブスの「新人王」候補、スペンサー・ストライダー投手が見事なピッチングで8回完封。9勝目を飾った。

 

 

MLB2022

 

ブレーブスの23歳新人右腕が16奪三振で完封勝利

 

現地時間9月1日、ストライダーはのロッキーズ戦に今季28試合目(先発は17試合)の登板。

 

8イニング106球を投げて被安打2、奪三振16、無四球、無失点という圧巻のピッチングで今季9勝目(4敗)を完封で飾った。

 

試合展開は、ブレーブスが4回にオースティン・ライリーの33号ソロで先制。5回にはマイケル・ハリス2世の14号ソロとダンズビー・スワンソンのタイムリーで2点を追加。3対0でブレーブスが勝利した。

 

ストライダーは、球数が100球を超えたところで9回は守護神ケンリー・ジャンセンにマウンドを譲ったが、2回に三者三振を奪うなど、最初の打者12人をパーフェクトに抑え、毎回三振を奪う圧巻の投球内容だった。

 

 

 

 

1試合16奪三振は球団最多

 

1試合16奪三振はマウンドが現在の距離になった1893年以降では、9イニングで記録した奪三振数としては球団最多。

 

アトランタ移転後のブレーブスでは殿堂入り右腕ジョン・スモルツの15奪三振(2度)が球団記録だった。

 

延長を含むと、ウォーレン・スパーンが1952年に記録した15回で18奪三振が最多。

 

 

17先発で137奪三振は歴代3位

 

ストライダーは、これがメジャーで17試合目の先発。最初の17先発で奪った三振は137となった。

 

これは、MLBのサラ・ラングス氏によると、近代野球となった1901年以降、1998年ケリー・ウッド(カブス)の156奪三振、1995年野茂英雄ドジャース)の150奪三振に次ぐ3位らしい。

 

MLB公式のデータサイトによると4シームが67.6%、スライダーが26.9%、チェンジアップが5.4%。4シームとスライダーだけで約95%を占める。

 

100マイルを超える4シームをストライクゾーンぎりぎりに投げ込む制球力が武器だ。

 

大谷翔平同様に規定投球回数不足が気になるが、奪三振数ではリーグ4位。

 

 

 

 

これで今季の防御率も2.67。FIP1.84、WHIP0.977、174奪三振。K/9(9イニング換算の三振数)は13.7。それでいてBB/9(9イニング換算の四球数)は3.0。

 

ストライダーの奪三振÷与四球(K/BB)は4.58。この数値は3.5を超えると優秀。日本プロ野球では生涯1000イニング以上投げた投手の中で上原浩治が歴代最高となる通算6.64(2021年時点)。

 

剛腕カート・シリングが20世紀以降に3000イニング以上投げたMLB投手の中で歴代最高となる通算 4.38(2021年時点)。

 

まだまだ新人で相手チームにもデータ不足の部分もあるので、評価しにくい部分もあるが、ストライダーの今後に注目したい。