パドレスの新監督にアスレティックスの現監督ボブ・メルビン氏が就任した。
球団人事 パドレスの新監督にボブ・メルビン氏
メルビン氏がアスレチックスとの契約を残してパドレスの監督に就任(引き抜かれた)というニュースは、ESPNやパドレスの番記者などが10月29日の時点で報道していたが、パドレスから正式に発表があった。
OFFICIAL: The #Padres have agreed to terms with Bob Melvin to become the 22nd manager in franchise history. https://t.co/OCAdjlgEdt pic.twitter.com/vtlWawbVZ7
— San Diego Padres (@Padres) November 1, 2021
パドレスとボブ・メルビン氏との契約が正式に合意。パドレスのフランチャイズ史上第22代監督にメルビン氏が就任した。
Bob Melvin will be the new manager of the San Diego Padres, source confirms to ESPN. He’s signing a three-year deal and will leave Oakland, as @AJCassavell reported. Melvin is regarded as one of the best managers in baseball, and he’s heading to manage Fernando Tatis Jr and more.
— Jeff Passan (@JeffPassan) October 29, 2021
Bob Melvin will be the next Padres manager: https://t.co/pUGBDNNS3Z
— AJ Cassavell (@AJCassavell) October 29, 2021
解任されたジェイス・ティングラーの後任となる新監督に「経験」を求めていたパドレスは、西海岸でマリナーズ(2003~04年)やダイヤモンドバックス(2005~09年)、アスレチックス(2011~21年)など計18年間指揮を執った60歳のベテラン監督に決めたようだ。
メルビン氏の監督としての実績は、現役監督ではトニー・ラルーサ、ダスティ・ベイカー、テリー・フランコーナ、ジョー・マドンに次いで5番目となる通算1346勝(1272敗、勝率.514)をマーク。2007年、2012年、2018年と3度の最優秀監督賞を受賞している。
この監督移籍に関しては、アスレチックスは許可しており、パドレスから補償のような対価が支払われることはないと、MLB移籍専門サイト「MLB TRADE RUMORS」で紹介している。
Bob Melvin Reportedly Agrees To Be Padres' Manager https://t.co/nz9gaeoIvP pic.twitter.com/V6eYIlDYkM
— MLB Trade Rumors (@mlbtraderumors) October 29, 2021
「USA TODAY Sports」のボブ・ナイチンゲールが現地13日、パドレスの後任監督の最終リストはまだ決まってないと前置きした上で複数の候補者を自身のSNSで紹介している。
その後、マイク・シルト、ルイス・ロハス、オジー・ギーエン、ルイス・ロハスといった監督経験者との面接を実施したことが報道されていた。
さらに、「ジ・アスレチック」のジム・ボウデンが挙げたリストは下記だった。
ブルース・ボウチー(66歳)
バック・ショウォルター(65歳)
ジェフ・バニスター(5歳)
ジョン・ギボンズ(59歳)
ロン・レニキー(65歳)
ジョン・ファレル(59歳)
いずれも共通点は経験豊かな監督経験者たちだが、まさか契約の残っている現役監督をヘッドハンティングするとは、アメリカらしい。
「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲールによると、メルビンのアスレチックスでの年俸は400万ドル前後だったという。アスレチックスがコストカットしたという説も考えられる。
Bob Melvin was earning about $4 million a year and the #A’s are slashing payroll. Tremendous hire by the #Padres
— Bob Nightengale (@BNightengale) October 29, 2021
最初は衝撃的なニュースに感じたが、パドレスの直近の監督であるアンディ・グリーンとジェイス・ティングラーの2人は、どちらも初めての監督職であり、どちらも採用時の年齢は30代後半だった。
そのため、フェルナンド・タティスJr.などの若い才能の暴走を制御できていない部分もあった。シーズン終盤での崩壊は目に余るものがあり、流行りのデータ解析重視の若手監督を起用した結果、クラブハウスの雰囲気づくりなど監督としての経験や統率力は足りない部分が多かった。
メルビン氏が適任かどうかは結果を待たないと判断できないが、多くの候補者がいる中で同じ西海岸の球団の現役監督を引き抜いたA.J.プレラーGMには「隣の芝が青く見えた」のかもしれない。