MLBの個人タイトル
MLB2021も各チームが残り20試合をきった。そうなれば個人タイトルが話題になる。今季はもちろん大谷翔平のリーグMVPと日本人初の「本塁打王」だ。
しかし、個人賞といえばイチローを忘れることができない。今回はイチローが残したレガシーを振り返った。
■イチローが後世に残したレガシーとは!?
イチローがタイ・カッブの記録を破ったその瞬間、イチローが残したその偉業に対してセントルイスの野球ファンが敬意を払っている光景が印象的だった。
「ベースボールプレイヤーが後世に残す遺産(レガシー)はおそらく3つある」という記事を読んだことがある。
そのひとつが「数字」。数字が名プレイヤーを作るとも言われている。イチローの数字(記録)にまつわるお話を簡単に紹介したい。
イチローと言えば、これまではメジャーリーグ史上年間最多安打記録「262」、「10年連続200安打」だった。それとともにMLB「3000本」とMLB「500盗塁」。
以前にも紹介したが、3000本安打と500盗塁となれば、この100年以上の歴史を持つリーグで過去に6人しかいない、イチローで7人目の大記録だ。
■3000安打と500盗塁達成者はたったの7人
- ホーナス・ワグナー(1897~1917/パイレースなど)
- タイ・カップ(1905~1928/タイガースなど)
- エディ・コリンズ(1906~1930/ホワイトソックスなど)
- ルー・ブロック(1961~1979/カージナルスなど)
- ポール・モリター(1978~1998/ブルワーズなど)
- リッキー・ヘンダーソン(1979~2003/アスレチックスなど)
- イチロー・スズキ(2001~2019/マリナーズなど)
イチローは2019年で引退したが、日米通算安打は4367本。日米通算盗塁は708盗塁。この盗塁数はMLBで10人、日本では福本豊さん1人だけ。
ベーブ・ルースと言えば「714」。ハンク・アーロンと言えば「755」。日本人では王貞治さんの「868」。さて、イチローはどんな数字が代名詞になるのだろうか。どちらにしてもメジャーの「殿堂入り」は間違いない。
そして、今季の大谷翔平、いや、未来の大谷はどんな数字を残すのか?ふと、考えてみた。
本塁打数、それとも奪三振数?普通の選手たちとはまったく異なる「TWO-WAY」スタイルの評価は難しい。でも、ファンにとっては楽しみが増えた。「記録より記憶に残るプレーヤー」、まさしく大谷こそが、そんな選手かもしれない。
野茂英雄、イチローらが残した延長線上に大谷が続いていることは間違いないのだが、数字を超えたレガシーが今季の大谷にはある。このままシーズンが終わったとしても2021年の大谷は語り継がれるのに違いない。