大谷翔平が27号・28号連発で松井秀喜氏の持つ日本人月間最多本塁打数13に並んだ。
GAME DAY きょうの大谷翔平
エンゼルスの大谷翔平のことばかりを紹介したくないが、これだけインパクトのある活躍をしてくれると無視するわけにもいかない。
なにしろパワーとスピードが売りのMLBで(その分、緻密なベースボールはできないが)、アジア人の大谷が、そのパワーとスピードでもトップを走っているところが誇らしく痛快だ。
ただし、試合は5-11で負けて連勝はストップ。大谷所属のエンゼルスは開幕前から言われていた先発・ブルペンとも投手力がイマイチで、大谷が孤軍奮闘しても結局は負け越してしまうという悲しい現実がある。
夏の打ち上げ花火大会のような連夜のホームラン祭り
順位表や本日の結果に関しては別の野球サイトを見ていただくとして、ここでは大谷のポテンシャルにスポットを当てて紹介したい。
大谷翔平投手が29日(日本時間30日)、ニューヨークでのヤンキース戦GAME2に「2番・DH」で出場し3試合連続となる27号、28号本塁打をマークした。
この日は、ライト側がとくに狭いヤンキースタジアムだったので今季2度目の1試合2本塁打、メジャーで5回目のマルチ本塁打だった。
ヤンキースタジアムだけではない。以前にも紹介したが、アメリカンリーグ東部地区の各スタジアムは、打者有利の「ヒッターズパーク」が多い。
だから、レイズ、ヤンキースの投手たちは被本塁打率が悪い。田中将大もよく本塁打を浴びた。
ただ、セイバーメトリクスでみると大谷の場合はあまり関係ないかもしれない。
打球初速度と角度の重要性
通常は打球初速度が150キロ以上(約93マイル以上)で長打率(二塁打以上)がアップする。大谷の場合は打球速度(初速)が速く、その分、普通の打者よりバレルゾーンが広くなり、結果、低い角度でも高く打ち上げても本塁打になりやすい利点がある。
事実、昨日の26号も打球角度25度、打球初速度117.2マイル(188.6キロ)、飛距離126.8メートルの弾丸ライナーだった。あの角度でも入ってしまう。
本日の2本目も角度のない弾丸ライナー
27号ソロは打球角度23度、打球初速度109.6マイル(176.4キロ)、飛距離120メートル。
28号2ランはカウント1-2から高めの153キロ直球を捉え右翼席へ。角度18度の超低空弾丸ライナーを突き刺した。打球初速度112.4マイル(180.2キロ)、飛距離は109メートルだった。
レフト側へも大飛球が出る大谷のスイングを考えてコースで攻めるより、最後は高低差で攻める組み立てが目立つが、大谷は学習能力が素晴らしく、一度やられた球種や高さは良く覚えていて「倍返し」で反応してくるので、何打席も同じパターンが通用しないのが怖いところだ。
スタントンのような弾丸ライナーでも入るし、ジャッジのような滞空時間の長いアーチを描く本塁打も打てる。
Showtime 99 pic.twitter.com/jbO2unRNWp
— New York Yankees (@Yankees) June 29, 2021
大谷は、今日の2本で今季の本塁打数が28本になり、2位のゲレーロJr.に2本差をつけ両リーグ単独トップに立った。
明日はヤンキース戦に先発予定
そんな本塁打数トップの選手が明日は先発登板するのだからあらためて「アメージング!」としか言いようがない。
そのあとも連戦が続くので何とか休ませてあげたいけど「オールスター」も「ホームランダービー」も本人が希望しているから仕方ない。個人的には体を休めるために「オールスターブレイク」をとったほうがいいと感じる。
エンゼルスの場合は10月のポストシーズンは無さそうなので、その分、ドジャースなんかの選手に比べるとオフに体を休ませることができそうなのでいいかもしれないが...
大谷翔平選手の28号をスタンドから見ると打球の速さのえぐさがわかる😨
ホームランボールが欲しい気持ちと恐怖心とか戦うようなロケットのような打球🚀
ファンたちが言葉を失ってしまってる🤣#Angels #大谷翔平 #大谷28号
— MLB速報@メジャーリーグストア (@vvMLBvv) June 30, 2021
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