MLB メジャーリーグ物語

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レイズのタイラー・グラスナウが14奪三振で今季初勝利

 

MLB2021

 

今季の開幕投手を務めたレイズのタイラー・グラスナウがレンジャーズ相手に14奪三振を奪う力投で今季初勝利を飾った。

 

開幕から3試合連続のQS

 

グラスナウの14奪三振はキャリアハイ。レイズでは球団史上3番目。

 

グラスナウは初回から三振の山を築き三者連続空振り三振。3回、6回も三者連続の空振り三振をマーク。バットがボールにかすりもしない空振り数27(スイング)は2008年に記録をとり出して以来、レイズの投手では最多数になった。

 

速球とカーブにスラッターを交えた投球でレンジャーズを翻弄

 

この驚異の数字の裏には、これまでの長身から投げ下ろす最速101.4マイルの速球と、縦に大きく割れるカーブの二球種以外に3番目の球種「スライダー」を投げだしたことが大きい。

 

一部では、スライダーとカッターのような球速と変化があることから「スラッター」と呼ばれている球種で、これでレンジャーズ打線を混乱させた。

 

 

 

グラスナウはこれまでの2シーズンで速球とカーブが95%だったが、今季は最初の2回の先発で33.3%の確率で新しいスライダーを投げた。

 

この効果は大きく、19年は12回の先発で6イニング以上が5回だけだったが、今季はすでに3試合の先発で6イニング以上をマークしている。3試合とも失点3位内のクオリティースタート。しかも今回は7回2/3イニングで失点0のハイクオリティスタートだった。

 

球種が増えたことで的が絞りにくくなったのが最大のメリットだが、回数を稼ぐのでブルペンを休ませることができて投手陣全体へのプラスの効果は大きい。

 

この試合では球数が100球を超えたため、8回途中で降板したが、球団記録の15奪三振にあと1と迫る見事なピッチングだった。

 

チャーリー・モートンとブレイク・スネルの2枚を失ったレイズの先発ローテーションだが、ここまで3試合で19回2/3イニング、防御率0.46、奪三振29(奪三振率13.3)、27歳右腕の成長は頼もしい限りだ。