MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

【MLB移籍情報】巨人・菅野智之がポスティング申請へ どこが入札?

 

2020ポスティング制度

プロ野球の有原、西川に続いて菅野が申請へ

 

 

 

巨人軍の菅野智之投手メジャーリーグと交渉するために球団にポスティング・システム申請を申し入れた。3日、複数のメディアが報じている。

 

プロ野球の全日程が終了し、2週間の「ポスティング・システム」申請期間に入っているが、実際にオファーがあるかどうかは別にして、これまでに日本ハムの有原航平投手、西川遥輝外野手がポスティングシステムの申請手続きを日本野球機構に行った。

 

ポスティング申請期限は12月12日まで。交渉期間は有原航平の場合、日本時間26日午後10時から12月2日午前7時まで。西川の場合、交渉期間は日本時間3日午後10時から2021年1月3日午前7時までと通知された。

 

昨年は、この制度を利用して横浜の筒香嘉智がレイズ、巨人の山口俊がブルージェイズに移籍を果たした。

 

さらに、西武の秋山翔吾は海外FA権を利用してレッズへ移籍。広島の菊池涼介は挑戦を試みたが広島に残留した。

 

 

海を渡ってビッグリーグに挑戦するロマンを応援したい

 

これまで日本のプロ野球で実績を作り、地位や名声(収入)を得てきた選手達が、日本とは全く違う厳しい環境に身を置いて30球団を擁する世界最大で最古のビッグリーグに挑戦する。

 

私もそうだったが、日本の砂ジャリのグラウンドで野球をしていた少年が、美しくカットされた天然芝のフィールドで活躍する姿は、アメリカンドリームを見ているようで心が躍る。

 

その心意気やチャレンジ精神を毎年、ワクワクしながら見守ってきたが、今季も憧れや期待感をもって温かい目で応援していきたい。

 

 

今季は何人のプレイヤーが渡米するのか?

 

すでに、日本ハムが、28歳の右腕・有原航平と同じ28歳の西川遥輝外野手に対し、今オフのポスティング・システムを利用したメジャーリーグ挑戦を認める方針であることが報道され、有原と西川は申請した。

 

メジャーリーグ公式サイト「MLB.com」も現地11月26日、「Righty Arihara posted by Japanese club」と題した記事を掲載して有原選手の申請を伝えている。

 

 

日本を代表するエース、菅野智之に注目

 

巨人のエース、菅野もポスティング制度を申請へ!

 

このブログでも紹介したとおり菅野智之も申請した。以前にも紹介したが、菅野がポスティング申請する理由は2点あった。

 

①巨人が既に容認していた事だ。スポーツ報知の記事でも、菅野がポスティングシステムによるメジャー挑戦を希望した場合、容認する方針であることを伝えていた。

 

昨年も山口俊が、球団史上初めてポスティング制度を使ってメジャー挑戦し、ブルージェイズに移籍した。

 

さらに、巨人の山口オーナーは、海外FAが早くて21年オフになる菅野について「菅野の場合はドラフトで(浪人して)1年待って、巨人に来ている。

 

そうするとその分、海外FA権を取得する時期も後の方にずれていくというような事情はあります」と柔軟な姿勢を示した。そして、菅野の巨人愛と、これまでの球団への貢献に対して“義理人情”とも受け取れる容認の姿勢を示していた。これはすでに表に出ている情報だった。

 

②菅野は31歳、メジャーの契約は35歳を境に条件が厳しくなる。もちろん個人差はあるが、メジャーでは35歳前後でピークアウトすることが考えられ、現実に契約の提示が厳しくなるからだ。

 

1年間決断を先伸しにしても有利にはならない。今季は、コロナ禍でメジャーリーグも60試合の短縮シーズンになったが、考えてみれば昨年のこの時期に、こんな世界になるとは誰も予想しなかったはずだ、だから1年後にメジャーがどうなるのかは、心配してもわからないだろう。

 

慎重になって様子見しても年齢を重ねるだけで契約が有利になるとは考えにくい。だから、挑戦するとすれば今オフがmustのような気がした。

 

入札球団がなければNPBに残留してもいい、巨人もその熱狂的な全国のファンも菅野の挑戦を理解してくれるだろう。

 

すでに、複数のスポーツ紙が、ツインズ前田、レイズ筒香ら日本人メジャーリーガーを担当する米大手エージェント会社「ワッサーマン・メディア・グループ」所属の代理人と渡米に関しての代理人契約をするとの憶測も流れている。

 

 

 

菅野が申請へ

 

申請の報道が流れたが、菅野の実力に関しては、筆者より巨人ファンやプロ野球ファンの方々の方が詳しいだろうから今さら詳細を紹介するまでもない。

 

メジャーのスカウトたちの評価も「94マイル(約151キロ)前後のストレートに加え、スプリット、カーブ、スライダーなど多彩な変化球と、スピンレートが高いボールが持ち味。」と、そこそこの評価で先発ローテの3番手という評価だ。

 

メジャーでの実績がないので、低い気がするが。菅野のアウトドアに逃げていくスライダーは、とくにアウトドアのストライクゾーンが広いメジャーでは有利になる。内と外のフレームに投げ分けることのできる制球力も武器になるはずだ。

 

1球目から狙ってくるメジャーの打者相手に、逃げていくスライダーでカウントを稼ぐこともできるだろう。

 

 

環境に適応できるかが課題

 

ここで問題になってくるのは早い時期に「滑るボール」や「硬いマウンド」に適応できれるかどうかだ。スケジュールはタイトで移動距離や時間も長い、時差との戦いもある。環境に適応すれば菅野のポテンシャルから考えて日本と同じ結果を期待できるだろう。

 

 

 

気になる菅野のメジャー移籍球団は?

 

それでは気になる菅野の移籍先球団を考えたい。トロント・ブルージェイズサンフランシスコ・ジャイアンツシカゴ・ホワイトソックスの3チームが有力候補として名前が挙がっている。

 

米紙「ニューヨーク・ポスト」は、移籍先をブルージェイズと予想、契約内容は3年2700万ドルと、紹介している。メジャーの先発クラスとしては年平均900万ドルは少ない気がするが、メジャーで1球も投げてないので、最初はそんなものかもしれない。

 

契約内容よりも移籍先が気になるが、個人的にはサンフランシスコ・ジャイアンツのユニフォーム姿を見てみたい。

 

東京のジャイアンツからサンフランシスコのジャイアンツ。これまで日本人初の大リーガー・村上雅則さん(1964年〜1965年)ぐらいで、日本人選手の馴染みが薄かったSFジャイアンツだが、現球団社長のファーハン・ザイディはドジャースのゼネラルマネージャー(GM)時代に前田健太を広島から獲得するなど、日本人選手の実力を理解している人物。2017年夏にもポストシーズンの助っ人としてトレードでダルビッシュ有を補強している。

 

監督は2005年に巨人にも在籍したゲーブ・キャプラー。日本のプロ野球のレベルの高さと巨人のエースがどれだけの力量があるかは肌感覚で知っているはずだ。

 

 

SFジャイアンツの先発ローテは?

 

ジャイアンツの先発ローテションは、ゴーズマンが1890万ドル(約19億8450万円)のクオリファイング・オファー(QO)を受け入れて残留を決めたが、ジェフ・サマージャが9月後半にDFAになり、ジョニー・クエトはトミー・ジョン手術から復帰後、19年防御率5.06、20年も12試合で防御率5.40と以前の輝きはない。

 

頭数不足は、デプスを見ると小学生でもわかるだろう。

 

 

パドレスエンゼルスも先発ローテが脆弱

 

パドレスもマイク・クレビンジャーがトミー・ジョン手術で、ディネルソン・ラメット、ザック・デイビーズぐらいしかいない。

 

エンゼルスも先発ローテの補強は最優先事項だ。総じて西海岸の球団からのニーズは考えられる。

 

 

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有原航平、西川遥輝もポスティング制度でメジャー挑戦か?

 

日本ハムからチャレンジする有原航平投手と、西川遥輝外野手については機会があれば紹介したい。どちらも楽しみな選手だ。

 

 

ポスティング・システム

 

これまで何度か改訂され、18年オフには契約金と年俸の総額に応じて日本球団への譲渡金が決まる制度に変更された。

 

このポスティング制度を利用して入札したメジャーリーグの球団は、ドラフト指名権の譲渡義務が無いことや、譲渡金が「ぜいたく税」の対象にならない。

 

 

 

 

▼記事参考

 

https://hochi.news/articles/20201123-OHT1T50244.html

 

 

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【追記】

日本時間12月8日に申請しました。MLB球団との交渉は8日午前8時(日本時間同午後10時)に解禁され2021年1月7日の午後5時(同8日午前7時)まで。