北米プロスポーツ史上最高額の24億ドル超
ヘッジファンドマネジャーで資産家のスティーブ・コーエン氏が9カ月にわたる紆余(うよ)曲折を経て、ついにメジャーリーグ(MLB)、ニューヨーク・メッツの買収に合意した。
スポーツ専門ウェブサイト「スポーティコ」が先にコーエン氏の買収合意について報じ、メッツを約24億2000万ドル(約2600億円)と評価するものだと伝えていた。
Sterling Partners sign agreement with Steve Cohen. #Mets pic.twitter.com/ogzUcLFkeQ
— New York Mets (@Mets) September 14, 2020
以前からメッツの大ファンでチームの株式の8%を保有していたコーエン氏は、昨年11月に過半数の株式の購入を試みたものの、交渉は成立しなかった。
メッツがオークションにかけられたため、コーエン氏は再び球団買収に挑戦し、ウィルポン側との独占交渉を行っていた。
24億ドル以上の売却評価額は、昨年一部が販売されたNBAのブルックリン・ネッツの23億5000万ドルを上回り、2018年に22億7,500万ドルで売却されたNFLのカロライナ・パンサーズをも上回っている。
このメッツの契約には、ウィルポンが経営するメッツの親会社スターリングエクイティが所有するケーブルネットワークSNYは含まれていないという。SNYは2030年までの独占放送契約を結んでいる。
ブルームバーグの記事ではコーエン氏(64)の「メッツ買収でウィルポン家およびカッツ家と合意したことに興奮している」とコメントを紹介していが、「スポーティコ」によると買収後はコーエンがチームの95%を所有し、カッツ家とウィルポン家は残りの5%を保持する。
今回の球団売却は、他球団のオーナーの承認を経て、正式に成立する。
メッツの買収劇には元メジャーリーガーのアレックス・ロドリゲスとその婚約者のジェニファー・ロペスが率いるグループも含まれていて話題になっていたが、ヘッジファンド界の大物コーエン氏の前に撤退を余儀なくされていた。米経済紙「フォーブス」によると、コーエン氏には146億ドル(約1兆5000億円)の資産があるという。
▽Information source
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-09-15/QGO4F6T1UM1B01