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【MLB移籍情報】夏のトレードでインパクトのある救援投手たちPART2

 

MLB移籍情報

 

 

 メジャーリーグの戦術は解析ツールの進歩によりデータ重視のトレンドにシフトしている。それは、打撃面だけでなく守備面でも進み、守備の極端なシフトや投手起用でもオープナー制を採用し、その延長線上に「ブルペンデー(Bullpen day)」を設定するチームも増えた。

 

 その結果、ブルペンのリリーフ投手たちのニーズは高まっている。それは、ポストシーズンには顕著で、先発は4イニングで、5回から継投策にでるチームもある。

 

 短期決戦の場合、先発は3人で回し、先発ローテーションの4、5番手はブルペン、または、アクティブ登録してもらえない投手もいる。例えばドジャースの前田は2年連続でシーズン途中からブルペンに回されている。

 

 ナ・リーグ中部地区で首位争いを演じているカブスダルビッシュ有もこのままいけばポストシーズンブルペンか、ベンチ入りできないことも考えられる。

 

 話は横道に逸れたが、後半戦とポストシーズンに需要が高まるリリーフ投手の中で、インパクトのある7人のリリーバーをMLB.comのコラムリストであるリチャード・ジャスティスがピックアップしている。

 

 

興味深い内容だったので、それを参考に7人の注目リリーバーを2~3回に分けて紹介したい。そのPART2

 

3. グレッグ・ホランド(RHP) ダイヤモンドバックス

22試合、防御率2.08、WHIP1.20、奪三振率11.63

 

 キャリア9年目で通算200セーブまで、あと2に迫っている。12年にロイヤルズでクローザーに定着。13年から2年連続45セーブ以上をマーク。14年は46セーブで、新設されたマリアノ・リベラ賞(ア・リーグ最優秀救援投手賞)を受賞。15年も32セーブを挙げていたが、9月にトミー・ジョン手術を受けて離脱。その後、17年にロッキーズでバウンスバック。ナ・リーグ最多の41セーブを挙げた。

 

18年はカージナルスからナショナルズでFA。今季はダイヤモンドバックスで9セーブ。1年325万ドル(プラス出来高)でシーズン終了後FAになる。

 

ダイヤモンドバックスは現地6月10日時点で勝ち越しているので「売り手」になるかは微妙なところだが、そうなればツインズやブレーブスあたりのリストに入る可能性が高い。

 

 

4. ジェイク・ディークマン(LHP) ロイヤルズ

30試合、防御率4.10、WHIP1.10、奪三振率13.33

 

 32歳のディークマンはFIP2.96に注目したい。奪三振率もここまでキャリアハイの数値。19年225万ドルで20年575万ドル(ミューチュアルオプション)。

 

17年の前半は慢性的な潰瘍性大腸炎のため直腸の切除手術で欠場したが、キャリア9年で395試合に登板、105ホールド、7セーブ。平均95マイルのシンカーを武器に三振の獲れる左腕。クロスファイヤーが特徴的で対左打者には被打率0.97という圧倒的なパフォーマンスを見せている。

 

 

5. フェリペ・バスケス(LHP) パイレーツ

25試合、防御率2.30、WHIP1.21、奪三振率14.16

 

 ここまで15セーブ。100マイル近いフォーシームが最大の特徴。パイレーツとは18年に21年までの4年総額2250万ドル(22年・23年はそれぞれ1000万ドルのクラブオプション)で契約延長したので放出する可能性は低いが、トレードに出せば多くのプロスペクトと交換できる可能性がある。リチャード・ジャスティスによればドジャースブレーブスには交換要員に成り得るファーム層があると分析している。

 

ベネズエラ出身で、フェリペ・リベロ(Felipe Rivero)から18年4月に改名した。

 

 

 

◇記事参考

7 impact relievers who could be traded