MLB移籍情報
2年間で47HLDのベテラン右腕が菊池とチームメイトに
ここでも1月24日に紹介したが、マリナーズは30日(日本時間31日)、フリーエージェント(FA)市場に残っていたリリーフ右腕、平野佳寿と1年契約を結んだ。契約内容は1年160万ドルで、これに登板試合数と試合完了数に応じたインセンティブ(出来高)で最大95万ドルが加算される内容だ。
Hirano contract with #Mariners, per source: One year, $1.6M, plus performance bonuses.
— Ken Rosenthal (@Ken_Rosenthal) January 30, 2020
毎年、派手なストーブリーグを展開するジェリー・ディポートGMにしては、この冬は静かだったが、ここにきて課題だったブルペンの強化に手を打ったようだ。
さらに平野の獲得は、ブルペンの一角として重要な戦力となることはもちろん、同じ日本人選手としてメジャー2年目を迎える菊池雄星を精神的にサポートする役割を担うことも期待しているようだ。
ニッカンスポーツによると、昨年12月にサンディエゴで行われたウインターミーティングでは、代理人のジョン・ボッグス氏が「(ダイヤモンドバックスに)残留も含め、6球団からコンタクトがあった」と明かしていた。同紙では米球界関係者の話を総合して獲得を目指す複数の球団の中でもマリナーズが有力だと報じていた。
平野は、メジャーキャリア2年で137試合に登板、9勝8敗、47ホールド、3セーブ、防御率3.47、WHIP1.215。奪三振率9.1、与四球率3.4、rWAR1.0。
初年度の75試合、防御率2.44、WHIP1.085という数字が素晴らしかったが、2年目の昨季は、9イニング換算の被本塁打率が0.8から1.2に悪化するなど62試合で防御率4.75に低下した。ただ、リリーバーの大切な要素でもあるピンチに出てきて三振を取れる奪三振率は8.01から10.36にアップしている。
平野とダイヤモンドバックスの契約は2年600万ドルで、これに投球イニング数などに応じてインセンティブ(50万ドル)が付く契約だった。
NPBのオリックス時代には通算156セーブを挙げ、14年にはパ・リーグ最多の40セーブをマークした実績もあるベテランが、菊池雄星と共にマリナーズ投手陣をけん引することが期待される。
なお、マリナーズは米国4大プロスポーツで最長となる18年連続でポストシーズンに進出していない球団。1977年の創設以来、ア・リーグで唯一、ワールドシリーズに出場していない球団となっている。
契約が決まった主なリリーバー
()内は年齢/ 19年所属球団/ 19年サラリー
ウィル・スミス(30歳)QO 契約ブレーブス
セルジオ・ロモ(37歳)再契約ツインズ
ダレン・オデイ(37歳)再契約ブレーブス
ジェイク・ディークマン(33歳)再契約アスレチックス
ブラッド・ブラック(34歳)再契約メッツ
ジョー・スミス(36歳)契約アストロズ
ブレイク・トレイネン(32歳)契約ドジャーズ
タイラー・クリッパード(35歳)契約ツインズ
※現地時間2020年7月1日時点の年齢