MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

【HOF2019】マリアーノ・リベラが初の満票で殿堂入り、あの最後のマウンドは感動的だった

 

現地22日(日本時間23日)、全米野球記者協会(BBWAA)による2019年のアメリカ野球殿堂入りの投票結果が発表され、昨年に続いて今年も4名が殿堂入りを決めた。

 

メジャーの場合、殿堂入りはBBWAAに10年以上所属する記者の投票(425票)で決まり、得票率75%以上が必要となる。

 

 

今年、75%以上を集めたのは、

 

マリアーノ・リベラ

ロイ・ハラデイ

エドガー・マルティネス

マイク・ムシーナ

 

 

説明するまでもなくメジャーリーグファンなら誰もが知っている面々だが、マリアーノ・リベラは、有資格1年目で、これまでのケン・グリフィーJr.の最高得票率99.3%を上回る満票を集めて殿堂入りを決めた。満票は史上初だった。

 

 

史上最強のクローザー、マリアーノ・リベラ。鋭いカットボールを駆使して歴代最多の652セーブを記録。ヤンキースの黄金期を支えた。

 

 

ヤンキースひと筋19年、野茂が海を渡った頃からメジャーを見はじめた私にとって、ヤンキースの勝利の方程式といえば、9回のマリアーノ・リベラの登場だった。

 

 

 

 

 

 

2013年11月11日に「MLB 伝説のクローザー、マリアーノ・リベラ引退」という記事で紹介したが、そのリベラ最後のマウンド、2013年9月26日のマウンドは感動的だった。

 

 

ヤンキースタジアムでのシーズン最終戦(相手はタンパベイ・レイズ)。リベラの最後の雄姿を見ようと、4万8000人を超えるヤンキースファンが見守る中、8回一死、1、2塁の場面でリベラが登場。

 

 

9回ツーアウトまで4人を打ち取ると、あと一人の場面で、なんとベンチから出てきたのは、ジョー・ジラルディ監督ではなく、長年一緒にプレイしてきたキャプテンのデレク・ジーターと、その年に同じく引退を表明した同期のアンディ・ペティットのふたり。

 

 

粋な演出だった。ゲームをそのまま終わらせずに、大観衆が見守るなかで盟友ふたりがマウンドに歩み寄って、リベラに交代を告げた。

 

 

リベラはペティットに抱きつき、しばらく号泣したあと、スタンディングオベーションの中、ヤンキースタジアムでの最後のマウンドを降りていった。

 

 

ちなみに、ジャッキー・ロビンソン(黒人初のメジャーリーガー)のデビュー50年を記念して、1997年に30球団すべての背番号42が永久欠番となったため、それまで「42」を付けていたリベラだけが許されて「42」を付けていたが、彼の引退によって、現役選手の42番はゼロになった。