MLB メジャーリーグ物語

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神宮球場が“物置扱い”なんじゃそれ!東京五輪で神宮球場が6カ月の使用中止

野球場というランドマークを生かした活用法を!

 

 

新国立競技場、エンブレム問題に続いて…。またか?という感覚ですね。

 

五輪のメイン会場・新国立競技場の隣に位置する神宮球場、そして秩父宮ラグビー場は建て替え計画が決まっているのだが、2020年東京五輪組織委員会が大会期間前後の神宮球場使用中止を要望しているという。

 

スポーツ紙が一斉にこの件を取り上げているが、問題は、その中止期間と使用方法。

 

野球評論家の中畑 清氏が野球ファンの声を代弁してくれているので紹介したい。

 

「野球・ソフトボールが種目に復活して、その会場にするのなら分かるよ。でも、期間が5月からの半年間と長く、用途は『野球以外』。機材置き場にされるかもしれないって。」

 

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中畑氏は、オリンピックという大会の重さを身をもって体験している。

 

「2004年のアテネ五輪。病に倒れた長嶋茂雄監督に代わり、ヘッドコーチとして指揮を執らせてもらった。東京では1964年に続いて2度目の開催。新国立競技場の隣で警備上、重要なロケーションにあるというのも分かる。」

 

そう前置きしたうえで「国家の威信が懸かった一大イベント。野球界もできる限り協力しなきゃいけないと思う。でも、シーズン真っ盛りの半年間は長すぎる。開会式が7月24日で閉会式は8月9日。その前後を加え、せめて1カ月以内に抑えられないか。用途も機材置き場じゃ切ない。」と訴える。

 

感情論に流されるべきでないかもしれない。しかし、スポーツマインドのない決定にも呆れる。どこかのゼネコン担当者が工事の流れだけを考えれば隣の球場は絶好の資材置き場だろう。

 

スポーツを知らない官僚が練った計画のような気がしてならない。

 

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神宮球場は今年90周年。甲子園球場誕生の2年後、1926年(大正15年)に開場。東京六大学野球リーグ戦の開催球場として建てられ、1932年から東都大学野球リーグ戦も開催されるようになった。

 

1964年からはプロ野球ヤクルトの本拠地球場として多くのファンに親しまれている。

 

メジャーで言えばボストンのフェンウェイパークに次ぐ、シカゴのリグレーフィールドのような存在で、野球界にとってはかけがえのないレガシーだったはずだ。

 

甲子園が高校野球なら神宮は大学野球の聖地。

 

中畑氏の記事では「私は福島県の安積商(現帝京安積)からこの球場に憧れて駒大に進んだ。神宮でプレーしたいという一念で練習。野球選手だけじゃなく、人としても育ててもらった。人間教育の場でもある神聖な球場が物置にされるなんて想像したくない。」と語る。

 

中畑氏の意見は良くわかる。

 

知名度がある「神宮球場」だけに日本中から来るボランティアさん達のプラットホームにするとか、普通のビルではない野球場というランドマークを生かした活用方法を考えて欲しい。