MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

【MLB移籍情報】マーケットに残るリンスカムらの有力選手たち

 

15年オフは明らかに移籍マーケットが停滞していた。ここでも何度か紹介したが、FA市場に先発投手と外野手が豊富だった。

 

シーズン150イニング以上投げた先発投手たちが20人以上マーケットにあふれ、クオリファイングオファーは制度を施行して以来、最多の20人が提示された。いわゆる「買い手市場」だったといってよい。

 

そうした背景からマーケットの動きが遅く、FOXの名物記者ケン・ローゼンタールによれば2014年の12月中旬でFA選手のトップ20のうち17名が契約を終え、2013年と2012年は13名が契約。それに比べて今年は、ウィンターミーティングが終了した時期に7名しか契約していないと指摘していた。

 

プライス、グリンキー、ジマーマン、クエトのFAトップ4と言われた投手たちは比較的早く決まったが、セカンドクラスの投手たちは越年した選手も多かった。

 

 

リンスカム、ガヤード、フィスターの去就が未定

サイ・ヤング賞2度のスターター、サンフランシスコ・ジャイアンツからフリーエージェント(FA)となっているティム・リンスカム投手もその一人。いまだ去就が決まっておらず、来月初めに投球練習を公開する予定であることが分かった。

 

昨年9月に左股関節の手術を受けたが、代理人によるとリハビリは予定通りに完了したという。すでに投球練習を毎日行っているとのことで、故障の影響もなく復帰に向けて強い意欲を見せているという。

 

31歳のリンスカムは、2007年のメジャーデビューから昨季までジャイアンツでプレー。2008年から2年連続でサイ・ヤング賞を受賞し、オールスターに4度選出された。

 

キャリア9年通算で108勝83敗、防御率3.61を記録し、ワールドシリーズ優勝を3度経験している。

 

しかし、昨季は15試合の先発登板にとどまり、7勝4敗、防御率4.13の内容だった。球速が落ちているだけでなく、与四球が多くなったことも懸念される。

 

ただ、まだ31歳で球速や制球に影響を与えていた可能性がある臀部を手術したことで、ヘルシーな状態なら復活する可能性ある。

 

リンスカムは、2月最初の2週間でピッチングを披露し、完全復活を各球団にアピールするつもりだ。

 

FA市場には、まだ、ヨバニ・ガヤード(前レンジャーズ)、ダグ・フィスター(前ナショナルズ)、マット・レイトス(前マーリンズ)など実績のある投手が残っている。