ジャイアンツからFAとなった青木宣親外野手(33)が、マリナーズと1年契約で合意した。
ここでも紹介したが、ジャイアンツとの1年400万ドルの契約を終えて、青木の去就については、来季は550万ドルのチームオプションが行使されるのではないかとの見方が強かった。しかし、実際には破棄されて70万ドルのバイアウトを受けた。
それは、青木の成績や死球による脳震とうの影響ではなくて、来季のジャイアンツのチーム編成によるものが大きかった。青木が残した数字や前半戦のオールスター外野手部門4位というインパクトからみてもそれは分かる。
青木の1年を振り返るとその受難ともいえる壮絶なシーンが蘇る。ここでもその都度紹介してきたが、過去の記事と共にふり返ってみたい。
ジャイアンツの青木宣親外野手は、8月9日(日本時間10日)のカブス戦に「1番・レフト」で先発。3回1死一塁の場面で打席に入ると、相手の先発右腕アリエッタの投じた2球目が右側頭部付近を直撃。
【日本人選手情報】青木、カブス戦に1番・左翼で先発出場したが、頭部に死球を受けた。幸いにも意識はあったものの、大事を取り途中交代した。 [http://t.co/WbYX9zJOyN] pic.twitter.com/Z919vCJF3m
— MLB Japan (@MLBJapan) 2015, 8月 10
青木は、地面に倒れこみ、しばらく両膝をついたままうずくまった。その後、なんとか立ち上がることはできたが、スタッフに付き添われながらダグアウトへ。青木はそのまま交代し、パガーンが代走に送られた。
青木は6月20日のドジャース戦でも右足に死球を受け、右腓骨の亀裂骨折で故障者リスト(DL)入り。7月28日に復帰したばかりだった。
ジャイアンツの青木宣親外野手が9月5日、脳震とうの症状を訴え、コロラド・ロッキーズ戦の先発から外れた。
チームの地元紙『サンフランシスコ・クロニクル』(電子版)など複数のメディアが報じているところによると、残りのシーズン全試合を欠場する可能性もあるという。
同サイトによると、ジャイアンツのブルース・ボウチー監督は、青木について疲労から目まいを感じているようだと語り、検査の必要があるとしている。
青木は、8月9日の試合で頭部に死球を受けて途中交代すると、12日の試合で脳震とうの症状を覚えたため、7日間の故障者リストに登録された。その後、20日に復帰したが、13試合で打率.200と不調に陥っている。
青木は今季前半、67試合に出場し、打率.317をマーク。しかし、6月20日のロサンゼルス・ドジャース戦で死球により右足腓骨を骨折し、約1カ月の離脱を余儀なくされており、オールスターブレイク後は、わずか26試合の出場にとどまっている。
死球による2度の受難でシーズンの後半を棒に振った青木宣親だが、フィジカルチェックを無事にクリアしてシアトル・マリナーズの一員になることを願う。
◆青木宣親の詳しいスタッツはこちら
http://www.baseball-reference.com/players/a/aokino01.shtml