MLB メジャーリーグ物語

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ロイヤルズが30年ぶりの栄冠 “終盤の粘り”が真価を発揮した世界一

 

ワールドシリーズ Gm 5】


KC  7

NYM 2


<現地11月1日 @シティ・フィールド>

ワールドシリーズ(WS)GAME5が現地1日、ニューヨークのシティ・フィールドで行われ、王手をかけていたロイヤルズが延長戦の末にメッツを7-2で破り、世界一に輝いた。昨年ワイルドカードからWSに勝ち上がり、あと1勝まで迫って涙をのんだチームが今年、世界一を手に入れた。

メッツがハービー、ロイヤルズがボルケスの先発で始まった試合は、初回、ボルケスがグランダーソンに先頭打者本塁打を浴びて失点。さらに6回にもデューダの犠牲フライで追加点を許す。

打線もメッツ先発ハービーの前に沈黙。しかし、昨年の悔しさをバネと自信に変えたロイヤルズの選手たちは勝利にかける執念が凄かった。

上のDATAでも分かるように7回以降の勝負強さが目立つロイヤルズ。

この試合でもメジャートップの出塁率とリーグトップのOPS出塁率長打率を足した数値)を誇る打線が終盤の9回にその真価を発揮した。

9回、先頭のケインが四球を選んで出塁すると、すかさず盗塁を決める。ここで4番のホズマーがレフトオーバーのタイムリ二塁打を放ち、ここまで抑え込まれていたハービーを引きずり下ろす。

結果論になるが、9回の先頭から守護神ファミリアの投入で良かった。そうでなければ、先頭のケインを歩かせた時点でもハービーを変える場面があった。ハービーの投球は100球を超えて明らかに高めに浮いていた。

そして、このシリーズを象徴するかのようなシーンが訪れた。

1死三塁の場面でペレスの打球はショートへ。すると一塁送球の間に三塁走者のホズマーが本塁へ突入。タイミングは完全にアウトの暴走だった。本塁タッチアウトで試合が終了するシーンだった。

しかし、ホズマーの躊躇しない攻めの姿勢が1塁手の暴投を招き土壇場で同点とした。

延長12回も機動力野球が真価を発揮する。この回から登板のリードから先頭のペレスが安打を放つと、ネスト監督は正捕手のところにすかさず代走を投入。代走ダイソンは期待通りに盗塁を決め、次の内野ゴロの間に三塁へ。代打・コローンが値千金の勝ち越しタイムリー。ロイヤルズが、この試合で初めてのリードを奪う。

さらに一死1塁から続くオーランドの打球をメッツの二塁手・マーフィーが昨日に続くまさかのエラー。一死1,2塁となり、エスコバーのタイムリー、満塁策を挟んでケーンの3点タイムリーでこの回合計5点を挙げて試合を決めた。

9回のケーンの盗塁、そして12回のダイソンの盗塁。大事な場面で、昨年も旋風を吹かせた「次の塁を狙う機動力野球」があった。付け加えるとすれば短期決戦のここ一番でのメッツの守備面でのもろさが露呈したともいえる。

勝ったロイヤルズは、WSで5戦して4勝とも逆転勝ちという粘りの野球が真価を発揮して30年ぶりのWSチャンピオンに輝いた。

ロイヤルズ(ア・リーグ)4-1メッツ(ナ・リーグ

Gm 現地時間 ホーム スコア ビジター
10月27日 ロイヤルズ 5-4 メッツ
10月28日 ロイヤルズ 7-1 メッツ
10月30日 メッツ 9-3 ロイヤルズ
10月31日 メッツ 3-5 ロイヤルズ
11月1日 メッツ 2-7 ロイヤルズ

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