エンゼルスは16日(日本時間17日)、右脇腹を痛めて欠場が続いていたTWP大谷翔平が負傷者リスト(IL)に入り、今季レギュラーシーズンを欠場することを発表した。「ご苦労さま」と言葉をかけてあげたい。そのチャレンジ精神に拍手を送りたい。
大谷翔平NEWS
メジャーでは、すでにダルビッシュ有(パドレス)、マックス・シャーザー(レンジャーズ)、サンディ・アルカンタラ(マーリンズ)らのエリートクラスの投手たちも負傷により今季の残り試合を欠場することが公表されている。
大谷は、右肘の靱帯(じんたい)損傷で先月23日を最後に登板しておらず、今月4日(同5日)の試合前に脇腹を負傷して以降は欠場が続いていた。
当初はIL入りせず様子を見ながら復帰時期を探っていた大谷だったが、前日まで11試合連続で欠場していた。
MVP級の歴史的なシーズン
せめて最後の数試合は左打席で勇姿が見られるものと期待していたが、残念な結果になってしまった。
シーズンを完走することはできなかったが、大谷はTWP(TWO-WAY PLAYER)として強烈な印象に残るシーズンを送った。
勝利に向かって献身的にプレーして懸命に戦った姿は感動的だった。
打者としてはすでにシーズン規定打席はクリアしており、135試合の出場で打率.304、44本塁打、95打点、20盗塁、OBP.412、OPS1.066というトップクラスの成績。
Shohei Ohtani's 2023 was one for the ages. 👏 pic.twitter.com/i3uBA4nxPT
— MLB (@MLB) September 16, 2023
中でも44本塁打は現時点でリーグ2位に9本差をつけており、残り試合から考えてもアジア人初の「本塁打王」に輝くことは間違いないだろう。
投手としては23試合に先発登板して132イニングを投げ、メジャー初完投初完封を含む10勝5敗、防御率3.14、167奪三振をマークするなどエースとして先発ローテーションを支えた。
エンゼルスの大谷が終了?
エンゼルスはポストシーズンへの可能性がほぼ消滅しているのでシーズン終了後にフリーエージェント(FA)の権利を獲得する大谷にとってエンゼルスでプレーする時間は終わった。
Shohei Ohtani's season is officially over https://t.co/JV6N1QJeQU pic.twitter.com/t6f3GJfKOR
— MLB Trade Rumors (@mlbtraderumors) September 16, 2023
今後は、シーズン中に痛めた右ひじの手術に注目が集まるが、それについては、損傷した靭帯の部位が2018年とは異なっているため、トミー・ジョン手術を回避できる可能性があることが報じられている。
トミー・ジョン手術以外の治療で済ませる可能性も残されているが、2024年シーズンは「投手兼DH」というTWPとしては出場できないことが予想される。
これによりFA市場での動向に多少の影響を与えることは間違いないが、大谷の代理人であるネズ・バレロは、大谷が右ひじの手術を受けたとしても「来季の開幕から打者としてプレーできる」ことを強調している。
今季は打者としても初のアベレージ3割以上、OPS1.066というトップクラスの数字を残しておりMLB史上に残る大型契約が予想される。
下のデータサイトによるSNSを見てもらえばわかるが過去6シーズンでrWAR はMLBでもトップだ。
Most Wins Above Replacement (via @baseball_ref),
— Codify (@CodifyBaseball) September 16, 2023
American League, last 6 regular seasons:
Shohei Ohtani, 34.6 🦄
Aaron Judge, 32.8
Marcus Semien, 32.6
José Ramírez, 30.5
Mike Trout, 30.4
Alex Bregman, 29.3
Gerrit Cole, 28.6
Matt Chapman, 27.5 https://t.co/65DquJz2ba
数字もそうだが人格者として若手のロールモデルにもなる。社会的影響など、大谷がチームにもたらすものは大きいだろう。
大谷の契約先、その規模、内容も注目だが、いずれにしても今オフのFA市場の注目選手になることは間違いない。
移籍するチームだが、個人的にはドジャーブルーの大谷翔平を見てみたい。