メジャーリーグに新天地を求めた藤浪晋太郎を応援したいモードでこれを書いているが、ほろ苦いメジャーデビュー戦だった。
MLB2023 藤浪vs.大谷
藤浪対大谷の10年ぶり同期対決!
現地時間4月1日(日本時間2日)、アスレチックスに移籍した藤浪晋太郎は、本拠地でのエンゼルス戦GAME2に先発してメジャーデビューを果たした。
すでに日本だけでなく現地でも話題になっていたデビュー戦でいきなり大谷翔平との対決だった。
Shintaro Fujinami and Shohei Ohtani have been facing off since high school. 👀
— MLB (@MLB) April 1, 2023
In his MLB debut, Fujinami faces Ohtani once again. 🇯🇵 pic.twitter.com/yi1l11I4wy
この両者の対決は2013年5月26日以来、約10年ぶりだったが、スーパースターに成長した大谷の前に2打数で被安打1という結果に終わった。
この失点だけなら、良かったのだが・・・。1回と2回は1番ウォード、2番トラウトというエンゼルスの主軸相手に連続空振り三振を奪うなど最速99.5マイルの4シームとスプリットは威力があるように見えたので、3回の藤浪には課題が残った。
投手の命はやはり制球力だ。3回は当たりの出ていないレンヒーフォをフルカウントからスライダーが外れて歩かせた。この時、悪い藤浪にスイッチが入ったのかもしれない。
次の好調ウルシェラには甘く入った変化球をセンター前に弾き返されて一二塁に走者を背負うピンチ。
ここで若手有望株の9番オホッピーに甘く入ったスライダーをレフトオーバーのタイムリー二塁打で失点。次の1番ウォードにもセンター前タイムリーで失点。
大谷翔平との2打席目も高めの4シームをレフトフェンス直撃弾で失点(3失点目)。
Shohei Ohtani just misses hitting a homer on this opposite field rocket!pic.twitter.com/FEm3wmeR85
— Codify (@CodifyBaseball) April 1, 2023
その後は上位打線に捕まって大量失点。甘いスライダーを狙われて被本塁打こそなかったものの結局6失点。救援投手も本塁打を浴びて藤浪が残した走者だったため藤浪に自責点がついた。
藤浪は3回途中で降板。デビューマウンドは2.1イニングで53球(ストライク33)、15人の打者に奪三振4、与四球3、被安打5、自責点8だった。
ノーアウトから先頭打者に四球を与えて墓穴を掘るという悪いパターンの藤浪晋太郎が出たデビュー戦だった。
試合後にエンゼルスのネビン監督が語っていたが、じっくりボールを見ていくというのはエンゼルスの対藤浪戦術だったようだ。
First dub of the season 😇#GoHalos | #SoCalMcD pic.twitter.com/Iz2QYEroBy
— Los Angeles Angels (@Angels) April 1, 2023
スライダーでストライクを取りにいくより100マイル近い4シームをフロントドアに投げこめないものだろうか。そのあたりの精神力、勝負勘を藤浪には発揮してほしい。
アスレチックスのコッツェー監督は「フジは最初の2イニングは素晴らしかった。速球とスプリットで相手打者を圧倒していた」とコメントした。
球団公式サイトは「フジナミにとって、起伏の激しいデビュー戦は学びの機会となった」と伝えた。
藤浪は「それ(2回)までまっすぐで押せていたのが、ちょっと考えすぎて変化球中心になってしまった。もうちょっと落ち着いてまっすぐで押せればよかったと思います。もっとしっかり抑えられたらよかったけど、まずは(メジャーのマウンドに)立てたことは光栄に思いますし、立つだけではなく次回以降に取り返せるように、悔しいデビューになったので、次回以降取り返せるようにしたいと思います」と試合を振り返ったという。
エンゼルスが大勝!サンドバルが今季初勝利
試合は13対1でエンゼルスが勝利。エンゼルス先発のパトリック・サンドバルが5回1失点で今季初勝利、2番手のタッカー・デービッドソンが4回無失点で今季初セーブを記録した。
大谷翔平は5打数2安打2打点で今季の打率.375。過激な大谷シフトの守備がなくなった分、内野の間を大谷の鋭い打球が良く抜けて予想通り今季の大谷は打率が上がりそうだ。
今季の大谷にはフルシーズンを無事に出場してくれることを前提に打撃部門では3割30本、100打点に期待したい。
※藤浪晋太郎の全53球は下記の動画で見られるので、チェックしたい方はどうぞ。チャンネル登録も忘れずに。