ジョン・レスターが引退を決意した。この手の話題はネガティブになりがちなので、あまり好きではないが、彼の功績をたたえる意味で紹介したい。
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引退を自ら決意し、それを大手メディアが報じること自体が、大物選手の証しだが、先日38歳になったレスターは、メジャーキャリア16年間で200勝117敗、防御率3.66、2488奪三振。レッドソックス(2010年)とカブス(2016年)で19勝をマークしている。
One of the greatest postseason starters in MLB history is calling it a career.
Here's how Jon Lester dominated for more than a decade. https://t.co/2dDObncyio
— ESPN (@espn) January 12, 2022
2002年のドラフト2巡ピック(全体57番目)でプロ入り、2008年にはノーヒットノーランを達成。その10年後にはカブスで18勝をマークして最多勝にも輝いた。
オールスターゲームに4回選出されているが、移籍した4球団でも先発ローテーションの中心として活躍。昨年夏に移籍したブルワーズで左投手としては史上30人目の200勝をマークしている。
印象に残っているのは、ポストシーズンに強いことで、2007年には松坂大輔とともにレッドソックスをワールドチャンピオンに導き、2013年には上原浩治、田澤純一と共にワールドシリーズの大舞台のマウンドに立った。
Jon Lester has announced his retirement:
▪️ 3× World Series Champion
▪️ 200 Career Wins
▪️ 5× All-Star pic.twitter.com/dJk2UHxG7B
— FOX Sports: MLB (@MLBONFOX) January 12, 2022
悪性リンパ腫治療の抗がん剤を打ちながらマウンドに立ったことは有名で、彼の専属捕手だったデビッド・ロス(現カブス監督)は「彼は私が出会った人の中で、誰よりも懸命にプレーしていた。他人への振る舞い方、設定する目標の在り方、フィールド内外での行動。野球選手を作り上げるなら、彼こそが模範となるべき選手」と彼の人格を称えている。
大舞台に強かったのもそうしたバックボーンがあってのことで、その精神力の高さは200勝以上に重みのある事のように感じる。
引退理由は「肉体的に難しくなってきた」ということだが、シーズン終了後にFAになりカージナルスでの再契約に興味を示しているとの報道もあったので残念な気がする。