筒香嘉智がきょうの試合でも快打を放った。メジャー40人枠の残留を掛けた男の必死の打席は、見ているこちら側にも気迫が伝わる。
MLB2021 筒香嘉智が好調
結果は所属するパイレーツが3連敗だが、もともと地区最下位のチームなので、勝敗の動向よりも筒香嘉智の生き残りをかけた打席を伝えていきたい。
今日の筒香は、2回2死の第1打席にホワイトソックスの先発左腕カルロス・ロドンの初球74.8マイルのブレーキング・カーブをクリーンに捉えた。
ファーストストライクを積極的に打ち損じることなくコンタクトしているのが、好調の原因の一つだろう。相手は、この試合まで10勝5敗、防御率2.41の好投手で、しかも左投手だ。
常時試合に出るためには対左投手からもコンスタントに結果を残すことが大事だ。スタンドインはならなかったが、ライナーで右翼線を破る二塁打だった。
パイレーツ移籍後は、打率.290、10安打中9本が長打(本塁打5、三塁打1、二塁打3)で出塁率(.343)と長打率(.903)を足した打者の総合指標OPSは1246とパイレーツに足りないパワーをアピールしている。
もちろんパイレーツだけではない。対戦球団の関係者にもPRになる。
パイレーツは残り30試合をきった。あと何試合、何打席に立てるかわからないが、パイレーツは9月から28人枠になる拡張ロースターで2人の右投手をコールアップした。野手の追加は今のところない。
筒香が今オフのメジャーリーグ各球団との契約交渉を優位にするには、パイレーツ在籍期間中に本塁打で10本は打ちたい、あと5本だ。OPSでも最低.900以上の数字を残したい。
それでも年俸ダウンなどで交渉は厳しくなるかもしれないが、来季30歳の筒香は、これからの伸びしろを考えれば残留できるはずだ。