ヤディアー・モリーナ捕手が来季もカージナルスのマスクをかぶることが決まった。
MLB契約情報
スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック(The Athletic)」でカージナルスを担当するケイティ・ウーによるとカージナルスとモリーナの契約は1年1000万ドルで合意したということだ。
JUST IN - The Cardinals and All-Star catcher Yadier Molina have agreed to a one-year, $10 million contract extension, sources tell @katiejwoo.
◻️ 10x All-Star
◻️ 9x Gold Glove winner
◻️ 4x Platinum Glove winner
◻️ 2x World Series Champ
◻️ Silver Slugger pic.twitter.com/iwIGaRF9qC
— The Athletic (@TheAthletic) August 24, 2021
カージナルス一筋18年目、7月に39歳になったモリーナは、今季94試合に出場し打率.259、本塁打8、打点51。7月には10度目のオールスターにも選出(2009年から7年連続を含む)された。
さすがに年齢からくる体力面での打撃力低下は否定できないものの盗塁阻止率は42.5%と、その強肩は健在。
チームの精神的支柱、また、将来のアメリカ野球殿堂入りを有力視されている存在感は特筆すべきものがある。
本人が早期の締結を希望していたこともあり、カージナルスとの来季に向けた契約延長交渉が最近も話題にになっていた。ちなみに、今季の年俸は1年900万ドル。
■2021年 捕手の年俸は?
2位 J.T.リアルミュート(フィリーズ) 2000万ドル
3位 ヤスマニ・グランダル(ホワイトソックス) 1825万ドル
4位 サルバドール・ペレス(ロイヤルズ) 1420万ドル
1年1000万ドルという契約額は現時点ではMLB5位。2021年のメジャー捕手(約160人)の平均年俸は約163万ドルだったが、それと比べても39歳の捕手が、いかに高く評価されているかがわかる契約額だろう。
同僚ウェインライト投手との新記録にも期待
昨年オフには、その体力面から退団が懸念され、FA契約交渉も長引いたモリーナだったが、カージナルスはモリーナの同僚アダム・ウェインライト投手と共に再契約した。
モリーナとウェインライトは通算298試合で先発バッテリーを組んでおり、これは歴代4位の大記録だ。
8月30日に40歳になるウェインライトは今季も25試合に登板12勝7敗、防御率3.10と好投を続けており、この二人が来季もバッテリーを組めばメジャー記録の更新も期待できる。(MLB公式サイトによればメジャー記録はタイガースのミッキー・ロリッチとビル・フリーハンによる324試合)
控え捕手が伸び悩んでいるカージナルス
カージナルスは、控え捕手のアンドリュー・キズナーが期待通りに成長していないという事情もあり、39歳となった現在もカージナルスにとって不可欠な戦力と評価しているようだ。
傘下マイナー(2Aクラス)にはイバン・ヘレーラというプロスペクト・ランキングでチーム内4位の捕手がいるもののメジャー昇格までにはもう少し時間がかかるようだ。
捕手が大事なポジションであることは誰もが知っている。強いチームには必ずといってもいいほど名捕手がいるものだ。
監督に捕手出身者が多いのを見てもわかるとおり、わざわざ強調しなくてもそのポジションの重要性は説明する必要はないはずだ。
このブログでも昨年オフに《FA捕手情報》というタイトルで、捕手たちの動向を10数回にわたって紹介したが、チームのオーガニゼーションを考えた場合、まず、優秀な正捕手を確保するのが鉄板だろう。
ジョン・モゼリアック編成本部長はプレスリリースのなかで「ヤディが2022年に現役最後のシーズンをカージナルスで過ごすことに合意してくれたことを嬉しく思う」とコメント。
ビル・デウィットJr.会長は「ヤディは今季もオールスター級の活躍を続け、すでにカージナルスの球団史に残る偉大な選手としての地位を確立している」とモリーナを称賛している。