MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

夏のトレード 球団別動向 《NL中部地区編》

2021年夏のトレード・デッドライン前の動きをディビジョン別球団別に紹介しているが、今回は、ナショナルリーグ中部地区の5球団にスポットを当てたい。

 

 

フラッグディール・トレード情報

 

 

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この夏のトレードは2016年に世界一になったカブス、2019年世界一のナショナルズが「売り手」に回ったことで、有名選手が市場にあふれた。

 

ワールドシリーズ等で名前を売ったアンソニー・リゾ、クリス・ブライアント、ハビアー・バイエズ、クレイグ・キンブレルなどの選手たちが市場に放出され、西海岸の球団によるマックス・シャーザー争奪戦が伝えられるなど例年になく活況だった。

 

 

夏のトレード・デッドラインNOTE、チーム別状況

 

ナショナル・リーグ 中部地区

 

ブルワーズ

 

地区首位をキープしているブルワーズ。先発陣の安定感はMLBトップクラス。打線は多少良くなったがチーム打率でMLB28位、OPS19位、得点14位、本塁打数17位と依然として低いレベルだ。

 

 

ジャッキー・ブラッドリーJR.が打率.175、本塁打6と大不振。そのため中堅手にはロレンゾ・ケインが入っている。

 

 

クリスチャン・イエリッチも打率.235、本塁打6と不振、今はコロナの影響で欠場中。ケストン・ヒウラ一塁手に至っては不振でマイナー落ちも経験している。

 

 

【獲得】

エドゥアルド・エスコバー三塁手

ダニエル・ノリス(左腕)

ジョン・カーティス(右腕)

 

【放出】

クーパー・ハメル(外野手/マイナー)

アルベルト・シプリアン(内野手/マイナー)

リース・オルソン(右腕/マイナー)

ペイトン・ヘンリー(捕手/マイナー)

 

 

打線の活性化のためにダイヤモンドバックスエドゥアルド・エスコバー内野手をクーパー・ハメル、アルベルト・シプリアンというマイナー選手との交換で獲得した。

 

 

他には、ホームレス・メジャーリーガーとして話題になった救援左腕ダニエル・ノリスをタイガースから、5年目の救援右腕ジョン・カーティスマーリンズから獲得してブルペンを補強した。

 

 

レッズ

 

レッズは地区2位。ワイルドカードでもパドレスに3.5ゲーム差で可能性を残し、ヤンキースとのトレードで救援右腕のルイス・セッサと左腕のジャスティン・ウィルソンを獲得。ウィルソンは付け足しだが29歳のセッサは今後も大きな戦力になりそう。

 

 

【獲得】

ルイス・セッサ(右腕)

ジャスティン・ウィルソン(左腕)

マイケル・ギブンズ(右腕)

 

【放出】

マーク・ペイトン(外野手)

ケース・ウィリアムス(右腕/マイナー)

ノア・デービス(右腕/マイナー)

アシュトン・ゴードウ(右腕)

 

 

 

カブス

 

派手に解体が進んだカブス。 シーズン前からその前兆はあった。大型トレードでダルビッシュパドレスに放出したほか、先発ローテからジョン・レスター、タイラー・チャットウッド、ホゼ・キンターナを含めて4枚も放出。その結果、先発ローテのチーム防御率はMLB22位と低下している。

 

 

この夏にも派手なクリアランスセールをした。この動きはインパクトが強く多くのメディが記事にしているので、他を参考にしていただきたい。人気球団といえどもコロナの影響で財政事情は厳しいという現実が見えてきて寂しい気がする。

 

 

【獲得】

ブライス・ボール(一塁手/マイナー)

グレッグ・ダイクマン(外野手/マイナー)

ダニエル・パレンシア(右腕/マイナー)

ベイリー・ホーン(左腕/マイナー)

アレクサンダー・ビスカイーノ(右腕/マイナー)

ケビン・アルカンタラ(外野手/マイナー)

アンダーソン・エスピノーザ(右腕/マイナー)

ニック・マドリガル二塁手

コディ・ホイヤー(右腕)

ピート・クロウ・アームストロング(外野手/マイナー)

アレクサンダー・カナリオ(外野手/マイナー)

ケイレブ・キリアン(右腕/マイナー)

 

【放出】

ジョク・ピーダーソン(外野手)

アンドリュー・チェイフィン(左腕)

ライアン・テペラ(右腕)

アンソニー・リゾ(一塁手

ジェイク・マリズニック(外野手)

クレイグ・キンブレル(右腕)

ハビアー・バイエズ(遊撃手)

トレバー・ウィリアムス(右腕)

クリス・ブライアント(三塁手

 

 

 

カージナルス

 

カージナルスの低迷の原因は、マイルズ・マイコラスはじめ4人の先発投手が60日間負傷者リストに入っていること。これでは戦えない。そこでベテラン左腕2人を追加した。

 

 

打線でもオフにノーラン・アレナードを獲得したが、その効果は薄くチーム打率でMLB22位、OPS同25位、得点も同26位、本塁打数も同24位。

 

 

【獲得】

T.J.ゾイク(右腕)

J.A.ハップ(左腕)

ジョン・レスター(左腕)

 

【放出】

ジョン・ガント(右腕)

エバン・シスク(左腕/マイナー)

レーン・トーマス(外野手)

 

 

パイレーツ

 

予想された選手を放出。2018年に球団の最優秀新人に選出されたリチャード・ロドリゲス投手は前半戦31試合で防御率2.29、12セーブ、被打率.189と好投を続けていた。期限前ギリギリの現地31日にブライス・ウィルソン、リッキー・デビートとの1対2のトレードでブレーブスに放出した。

 

 

野手ではオールスター初選出のアダム・フレイジャー内野手パドレスに放出した。

 

 

【獲得】

ディロン・ピータース(左腕)

トゥクピタ・マルカーノ(遊撃手)

ジャック・スウィンスキー(外野手/マイナー)

ミシェル・ミリアーノ(右腕/マイナー)

ディエゴ・カスティーヨ(内野手/マイナー)

パク・ヒョジュン(内野手

カーター・ビンズ(捕手/マイナー)

ホアキン・テハーダ(右腕/マイナー)

アブラハン・グティエレス(捕手/マイナー)

マイケル・チェイビス(内野手

ブライス・ウィルソン(右腕)

リッキー・デビート(右腕/マイナー)

 

【放出】

アダム・フレイジャー二塁手

クレイ・ホームズ(右腕)

タイラー・アンダーソン(左腕)

ブレイデン・オーグル(左腕/マイナー)

オースティン・デービス(左腕)

リチャード・ロドリゲス(右腕)