夏のトレードデッドラインまで残り数日、ナ・リーグ2位のレッズがヤンキースからトレードで救援右腕ルイス・セッサと救援左腕ジャスティン・ウィルソンを獲得した。
フラッグディール・トレード情報
このトレードでのレッズのメリット
レッズは今回のトレードで、来季以降も見据えてMLB30位(防御率)という貧弱なブルペンをテコ入れした模様。
まさかヤンキースが、今季29試合(38.1イニング)に登板して防御率2.82のルイス・セッサを放出するとは予想していなかったが、複数イニングをこなすことができるセッサを欲しいレッズに対してヤンキースはウィルソンを付け足したのかもしれない。
MLB公式サイトによるとウィルソンは285万ドルの単年契約だったが、この契約には来季が年俸230万ドルの選手オプション、または年俸715万ドルの球団オプション(バイアウト115万ドル)が付帯しているという事で、ウィルソンが選手オプションを行使してヤンキースに残留されるのを回避する狙いもあるという。
ウィルソンは10年目のベテランだが防御率7.50と不調で、今回のセッサのトレードにウィルソンをパッケージにするという条件で合意したのかもしれない。
ベテラン選手になると簡単にはロースターを移動させることが難しくなるので、そういう事態を嫌がったヤンキースがセッサのトレードにウィルソンを付けたという事は十分考えられる。
レッズにしても後日発表選手(Player to be named later= PTBNL)という緩い条件で2名の実績あるブルペン投手を獲得できたことは大きいだろう。
The #Reds have acquired RHP Luis Cessa and LHP Justin Wilson from the Yankees in exchange for a player to be named later.
Welcome, @LuisCessaMx and Justin! 🙌
RHP Ashton Goudeau and RHP Edgar Garcia have been designated for assignment. pic.twitter.com/lobKDgqX1M
— Cincinnati Reds (@Reds) July 28, 2021
ヤンキースの狙い
ヤンキースの狙いも考えてみたい。ヤンキースは、今回の放出で40人枠を開ける事ができ、ペイロール(総年俸)に余裕を作ることもできた。
Yankees trade likely precursor to other moves. Wanted to clear 40-man spots. Did not consider Wilson and Cessa critical to playoff chances. Wilson also has $2.3M player option for 2022 that NYY will now escape. Team looking to upgrade bullpen, possibly add shortstop, LH bat.
— Ken Rosenthal (@Ken_Rosenthal) July 28, 2021
これは、この後の大きな補強の前哨戦かも知れない。左打ちの強打者がヤンキースの補強ポイントといわれている。また、遊撃手も同じだ。