ポストシーンでの救援投手の重要性は説明するまでもないが、シーズン終盤でも彼らのニーズは高まるばかりだ。
フラッグディール・トレード
低予算ながら昨年はア・リーグ西部地区を制覇、3年連続ポストシーズンに進出しているアスレチックスが1対2のトレードでカブスから救援左腕のアンドリュー・チェイフィンを獲得した。
31歳のチェイフィンは今季、43試合に登板して39.1イニングを投げ、17ホールド、防御率2.06、37奪三振を記録。カブスではセットアッパーを務めていた。
アスレチックスのブルペン陣はMLBで10位(防御率3.78、FIP4.16)と堅実な方だが、ジェイク・ディークマンに加えて左腕のストッパーをもう一人追加。とくに奪三振率でMLB30位の物足りない部分を補うことになる。
We have acquired LHP Andrew Chafin and cash from the Chicago Cubs for OF Greg Deichmann and minor league RHP Daniel Palencia. pic.twitter.com/1XkSNoWT5P
— Oakland A's (@Athletics) July 27, 2021
このトレードでカブスへはマイナー2選手を得るが、そのうちの1人は2017年のドラフト2巡指名でMLB公式サイトの球団別プロスペクト・ランキングでも2018年13位、今季は9位の有望株グレッグ・ダイクマン外野手。
26歳のダイクマンは、すでに3Aクラスで59試合に出場して打率.300、4本塁打、34打点、7盗塁、出塁率.432、長打率.449、OPS.881の結果を残しており、長打力が魅力の選手。マイナーでは外野と一塁を守っている。
ヤンキースもブルペン補強
ヤンキースも白旗を上げていないようだ。パイレーツとのトレードで救援右腕のクレイ・ホームズを獲得。
ヤンキースが差し出すのはディエゴ・カスティーヨと朴孝俊(パク・ヒョジュン)というマイナーの内野手。いずれもMLB公式サイトの球団別プロスペクト・ランキングで30位圏外の選手。
ヤンキースは同地区ライバルのレッドソックスに9ゲーム差をつけられ3位の位置に甘んじているが、ワイルドカードでは圏内まで3.5ゲーム差で十分狙える位置と計算しているようだ。
クレイ・ホームズは、今季がメジャー4年目の28歳。MLB公式サイトによると決め球は最速98マイルの高速シンカーで、ゴロ率は87.7%。
全球種トータルのゴロ率も72.4%で、これは今季メジャー最高の数字だという。ヤンキースタジアムはじめ打者有利で本塁打の出やすい球場が多いア・リーグ東部地区にフィットするスタイルの投手かもしれない。
パイレーツという馴染みの薄い球団で、ほとんど無名の投手だが、スタッツだけを見ると対価の割にはお買い得なように見える。
The New York Yankees acquired right-hander Clay Holmes from the Pittsburgh Pirates for infielders Hoy Park and Diego Castillo.
— Jeff Passan (@JeffPassan) July 26, 2021
Holmes, a right-hander, has thrown 42 innings this season and has a 4.93 ERA. He is 28 and is eligible for arbitration for the first time this winter.