夏のトレード期限前の動きが表面化してきた。先日、このブログでも紹介したが、エンゼルスがホワイトソックスからフリーエージェント(FA)になっていたアダム・イートンを獲得した。
The Angels have signed OF Adam Eaton and designated LHP Dillon Peters for assignment.
— Mark Feinsand (@Feinsand) July 14, 2021
フラッグディール・トレード情報
32歳のイートンはメジャー10年目のベテラン外野手だが、ホワイトソックスをDFAになったぐらいだからあまり期待できないだろう。
典型的なジャーニーマンで、ダイヤモンドバックスに2年、ホワイトソックス3年、ナショナルズに4年在籍。
Welcome to the Halos, Adam! pic.twitter.com/wvFFISBLos
— Los Angeles Angels (@Angels) July 14, 2021
ナショナルズ時代の2017年にOPS.854、18年はOPSで.805と、外野手らしい数字を残し、ポストシーズンでもナショナルズのワールドシリーズ制覇に貢献したが、今季は5年ぶりに古巣のホワイトソックスに復帰。
前半戦は58試合に出場して打率.201、本塁打5、打点28、出塁率.298、長打率.344、OPS.642と期待に応えられずDFAからFAになっていた。
市場にはもっといい外野手がいるが、イートンはホワイトソックスと1年800万ドルの契約で、残りの年俸はホワイトソックスに負担義務があることを考えるとリーズナブル。エンゼルスはメジャー最低保証年俸でイートンを雇うことができる。
エンゼルスはオフの段階から右翼手が補強ポイントで、正右翼手に予定していた元カブスのデクスター・ファウラーが開幕直後に今季絶望になり、それに追い打ちをかけるように正中堅手のマイク・トラウトと正左翼手のジャスティン・アップトンが故障者リスト入り。
手薄になった外野陣は、若手のテイラー・ウォード(打率.228/本塁打7)も守備に不安があり、フアン・ラガレスも58試合で打率.219、本塁打2、OPS596という成績で第4の外野手以下といったレベルだ。
この為、ルイス・レンヒーフォやフィル・ゴスリン、ホゼ・ロハスといった内外野兼任のユーティリティー選手たちが穴を埋めるというお粗末な編成だった。
だからといってイートンが彼ら以上の活躍をするとは限らないが、万が一、イートンがバウンスバックすれば儲けものぐらいの契約かもしれない。
もう一人ぐらい、期待できる外野手のレンタル補強はあるかもしれないが、エンゼルスはア・リーグ西部地区4位で10月のポストシーズン進出へは微妙な位置。
オールスターブレイク後のマリナーズ3連戦、アスレチックスなどの同地区対決が極めて重要になってくる。そこで連勝するようなら補強を加速することも考えられるが、どうだろうか?