タティスJr.と14年3億4000万ドルで合意か?
ブレイク・スネルやダルビッシュ有を獲得するなど凪のような静かなストーブリーグでハリケーン級の補強を続けている今オフのサンディエゴ・パドレスがフェルナンド・タティスJr.と14年総額3億4000万ドルという記録的な長期契約で合意した。
これはドジャースと12年3億6500万ドルで契約を延長したムーキー・ベッツ、エンゼルスと10年3億6000万ドルで契約を延長したマイク・トラウトに次ぐメジャー史上3番目の大型契約だ。
以前の情報では11年3億2000万ドルを提示だった。
現地9日(日本時間10日)の情報ではパドレスが、若きスター候補で二世プレイヤーとして有名なフェルナンド・タティスJr.と11年3億2000万ドルで契約延長交渉を行っているというニュースが流れていた。
MLB公式サイトなど複数のメディアが伝えていたが、さらに数年がプラスされ契約額もアップしたようだ。
パドレスがタティスJr.と合意した契約額は14年3億6000万ドルの長期の大型契約で、彼のフリーエージェント(FA)までの年俸調停期間の数年間を買い取った長期契約だ。
チームメイトのマニー・マチャドの10年3億ドルとタティスJr.の3億4000万ドルを足すと空前の6億ドル超の三遊間コンビが誕生することになる。単純計算で1ドル100円で換算しても600億円超になる。早い時期に不良債権にならないことを祈りたい。
なお、メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンドによると、今回の契約のなかには1000万ドルを超えるサインボーナスのほか、全球団に対するトレード拒否権が含まれているという。
パドレスの若き至宝
1月2日に22歳の誕生日を迎えたタティスJr.だが、彼に関しては「パドレスのタティスJr.遊撃手が20歳85日で開幕ロースター」という記事で19年3月28日に紹介したが、20歳85日の若さでロースター入りして「6番・遊撃手」で開幕戦にメジャーデビューした。
タティスJr.は、最初の2シーズンで143試合39本塁打、27盗塁で打率.301、出塁率.374、長打率.582、OPS.956に達すると、平均OPSプラスも154の高い数値を示し、この2年間でスター選手としての地位を固めた。
既に20年の「シルバースラッガー賞」をマニー・マチャド三塁手と共に受賞しており、この三遊間コンビはMLBの名物になるだろう。早く観てみたい気もする。
パドレスの大型契約
パドレスのAJ.プレラーGMは17年オフにウィル・マイヤーズと22年までの6年総額8300万ドル(当時球団史上最高額)で契約延長。
18年オフには、ロイヤルズからFAのエリク・ホズマー一塁手を8年総額1億4400万ドルで獲得。19年オフには、マニー・マチャド三塁手と10年3億ドルで契約。近年、次々と大型契約で有力選手を獲得してきた。
それと並行して20年のシーズン前には、充実したファーム層も形成。MLB.comのランキングで若手有望株トップ100に10人がランクインしていた。
中堅と若手の融合が今後の鍵になりそうだが、着々とチームのオーガニゼーションを進めた結果、20年には14年ぶりにポストシーズン進出を果たした。今季のポストシーズン進出予想でもドジャースに次いでリーグ2位につけている。
大型補強の背景には覇権の奪還
そして、今オフはご存じのとおり、エリートスターター2名を補強。課題だった先発ローテーションを強化した。
長い間、ドジャースに奪われているナ・リーグ西部地区の覇権を奪還したいところだろう。首位争いが楽しみになってきた。
人気スポーツNFLのチャージャーズがサンディエゴを去ってロサンゼルスに再移転した。残ったプロスポーツのチームとしてサンディエゴでの人気を不動のものにするためにタティスjr.には「チームの新しい顔」としての存在感に期待しているのかもしれない。
▽Information source
http://www.mlb.jp/category/news/#38690