MLB移籍情報
交渉期限を開幕までに設定
2021年シーズン終了後のフリーエージェント(FA)市場には例年になく遊撃手が豊作だが、今季開幕前に、その中の注目選手に大型契約が成立するかもしれない。メッツへトレード移籍したフランシスコ・リンドーア遊撃手が契約延長交渉の期限を今季開幕前に設定しているからだ。
これに対してメッツ側は、3億ドルのオファーを提示する見込みであることをMLBネットワークのジョン・ヘイマンが伝えている。
2021-22年オフのFA遊撃手
ハビアー・バイエズ(カブス)
カルロス・コレア(アストロズ)
フランシスコ・リンドーア(インディアンス)
コリー・シーガー(ドジャース)
トレバー・ストーリー(ロッキーズ)
以上の5選手が今季終了後にFA権を取得することになる注目の遊撃手だが、2020年オフに新オーナーに代わったメッツはトレードで獲得したリンドーアを新チームの“顔”として編成を進めており、獲得当初から契約延長への意欲を示していた。
リンドーア側は、契約延長交渉のテーブルに着く期限をシーズン開幕までと明言。
MLB公式サイトの報道では、メッツが最初に提示したオファーは3億ドルを下回っており、そのオファーに対してリンドーア側は難色を示した。
リンドーア側が考えている契約の最低ラインは、パドレスがフェルナンド・タティスJr.遊撃手と結んだ14年3億4000万ドルという契約額のようで、タティスJr.より実績のあるリンドーアがタティスJr.を超える金額を要求(10年で最低でも3億ドル以上、年平均3000万ドル以上)するのは、プライドが高いメジャーリーガーのことだから分からないでもない。この額を交渉の最低ラインに設定しているようだ。
シーズンイン直前の大型契約は他にもあって、エンゼルスのマイク・トラウト外野手も2019年3月後半に12年4億3000万ドルで契約延長に合意している。
しかも、交渉期限は今季開幕前ということで、すでに10日間を切っているから交渉の成り行きに注目だ。
リンドーアの実績
2011年のドラフト1巡指名でインディアンスに入団。2015年5月にメジャー昇格。
メジャーデビュー初年度から99試合、390打数で打率.313、OPS.835と頭角を現し、2017年から19年まで3年連続30本塁打を達成。26歳の若さで既にオールスターゲームに4度、GG賞にも2度選出されたインディアンスが誇るミドルインフィルダーだった。
2020年は60試合にフル出場、打率.258、6本塁打、OPS.750と低調だったが、メジャーキャリア6年間で打率.285、138本塁打、99盗塁、出塁率.346、長打率.488、OPS.833、rWAR28.4、OPS+117という遊撃手としてはハイアベレージを残している。
現在27歳でシーズン終了後に28歳でFA権を取得する。今季のサラリーは2230万ドル。
補強予算の少ないインディアンスでは毎年オフになると移籍報道で話題になっていたが、昨年オフも「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲールなどが、開幕時には別のチームのユニフォームを着ていると予想していた。
その予想どおり21年1月にリンドーアを含めて6人の選手が異動する大型トレードが成立した。
We have acquired INF Andrés Giménez, INF Amed Rosario, OF Isaiah Greene and RHP Josh Wolf from the New York Mets in exchange for SS Francisco Lindor and RHP Carlos Carrasco. pic.twitter.com/MhxvJR2QuF
— Cleveland Indians (@Indians) January 7, 2021
Welcome to New York! 🍎
We’ve acquired Francisco Lindor and Carlos Carrasco. #LGMhttps://t.co/Bc0fICHUKn
— New York Mets (@Mets) January 7, 2021