MLB移籍情報
ジョージ・スプリンガー外野手の移籍先は?
注目の最強1番打者、アストロズと再契約はない!
今オフのクオリファイングオファー(提示額1890万ドル)を拒否してフリーエージェント(FA)の道を選んだアストロズのジョージ・スプリンガー外野手。
これまでも多くの選手がこのオファーを拒否してきたので、驚きはなかったが、それでは彼が来季、どのチームに着地して、どこのユニフォームを着るのか?
これまで流れている情報をまとめてみたい。
米メディア「ブリーチャー・レポート」が伝えたところでは、アストロズは再契約のオファーを出すようだが、スプリンガーは再契約に応じないこと地元ラジオ局「ESPN97.5 ヒューストン」で明かしたという。
ブルージェイズとメッツの2択になってきた!?
以前、このブログでも『【MLB移籍情報】ジョージ・スプリンガーの移籍先は?』 というタイトルでお伝えしたスプリンガーの移籍交渉が煮詰まってきたようだ。
今オフ最高のフリーエージェント(FA)外野手として移籍先は注目だが、「スポーツネット」のシャイ・ダビディは、ブルージェイズが積極的に交渉している様子を報告していた。
#BlueJays among the teams in contact with George Springerhttps://t.co/itZb4Qv00Z pic.twitter.com/HxhlNRHRKq
— MLB Trade Rumors (@mlbtraderumors) November 29, 2020
ただ、この時点では具体的な条件の提示などはなく、ダビディは「スプリンガーの代理人はメッツからのオファーが届くまで契約を待つだろう」と指摘していた。
上の「TRADE RUMORS」の記事からもわかるように、ブルージェイズが外野手の補強に積極的だが、今オフのストーブリーグは、スティーブ・コーエン氏が買収したメッツの動きが中心で、新オーナーのもと「改装大オープン」するメッツの出方次第でストーブリーグの行方が決まるような展開だった。
「メッツと5年契約」が大方の予想
さらに追加情報としてESPNのジェフ・パッサンによると「メッツとブルージェイズの2球団による争いになった」ということで、前回も紹介したような展開になりそうだ。
スプリンガーは今オフの最高の中堅手だ。ジャッキー・ブラッドリーJr.もいるが、打撃力ではスプリンガーに劣る。メジャーリーグ公式サイトによれば「メッツと5年契約を結ぶ」と予想している。数年前なら「5年プラス数年」の長期契約もあり得たが、今オフなら妥当な線だろう。
もう一度スプリンガーの移籍先としての候補チームを探ってみた
「TRADE RUMORS」の記事では、スプリンガーの移籍先として具体的にホワイトソックス、ブルージェイズ、フィリーズ、ナショナルズ、カージナルス、メッツの球団名が挙がっていた。
各球団を個別に深掘りしていくとーー
①メッツにはブランドン・ニモやマイケル・コンフォートなど優秀な外野手がいる。
②ナショナルズのファン・ソトは打てる外野手だが、中堅手のビクター・ロブレスが物足りない。左翼手のアンドリュー・スワンソンもスピードはあるが実績不足だ。
③カージナルス外野手は深刻でデプスをみると核になる選手がいない。ただ、以前から内部育成中心のチーム作りで、スプリンガーに大金を出す(しかも長期契約)とは考えにくい。
④ブルージェイズはボー・ビシェット遊撃手、ブラディミール・ゲレーロJr一塁手.、キャバン・ビジオ二塁手など、二世選手たちが台頭して内野陣は(三塁手以外は)充実してきたが、外野手が手薄で、テオスカー・ヘルナンデスを控えに回してランドル・グリチャックを中堅から右翼にコンバート。左翼手のグリエルJr.との両翼の中心にスプリンガーを入れば強力な外野陣が形成される。
⑤ホワイトソックスは昨年もアストロズからノマー・マザラをトレードで獲得しているが、そのほかは若手が中心。指名打者のエロイ・ヒメネスを外野に戻しても中堅はプロスペクトのルイス・ロバートで実績がない。
これを見れば、リーグを代表する1番打者の争奪戦に、多くの球団が名乗りを挙げているという事がわかるが、当然、アストロズとの複数年契約で、残留という可能性も多少はあった。以前のMLBTRの記事でもそれは否定していなかった。
このブログでも「2020-21年オフのFAトップ20の理想的な移籍先」と題して紹介したが、スポーツ専門ブログのプラットフォームともいえる「Bleacher Report」に掲載された2020-21年オフのフリーエージェント(FA)トップ20とその選手のベストな着地点(移籍先)という記事では、アストロズと再契約することが望ましいということだった。
だが、スプリンガー自身が残留にこだわっておらず、メッツが本命になってきた。
セイバーメトリクスが証明するスプリンガーの実績は?
スプリンガーは今季、1番打者として、打率.265、出塁率.359、14本塁打、OPS.899。キャリア7年間で174本塁打、通算OPS.895。
19年以降のwRC+ (Weighted Runs Created Plus)は、153という高い数値を示している。rWARも7年間で27.3。ファングラフスのデータでも14年以降の中堅手ではマイク・トラウト(fWAR55.1)、クリスチャン・イエリッチ(同32.5)に次いで3位のWAR(同26.6)だ。
打撃面だけでなくディフェンス面でもセンターやライトの各守備指標で上位にランクインしている。
The most underrated George Springer play imo
Like how tf did he do this pic.twitter.com/szh8pDmxCa
— FᴏʀᴇᴠᴇʀSᴛʀᴏs☄️ (@ForeverStros) November 12, 2020
2010年の日米大学野球でも来日
スプリンガーといえば17年のワールドシリーズ第7戦で当時ドジャースだったダルビッシュ有から本塁打を放つなど同シリーズ5本塁打(シリーズ・タイ記録)でMVPに輝いた。
10年前には「世界大学野球選手権」にアメリカ代表チームの5番打者としても来日している。
この時の日本代表チームには4年生の斎藤佑樹、3年生の菅野智之らがいたが、スプリンガーは準決勝で斎藤佑樹から満塁本塁打を放ち、結局、その一打が決勝点で日本代表チームは敗れ去った。
その時のイメージが強い選手で、「サイン盗み」問題で、ちょっとダーティーな印象がついて、アストロズを離れにくいことはないのだろうか、彼の動向にも注目したい。
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