「60試合」という異例の短縮シーズンになったメジャーリーグもいよいよ大詰め、アメリカンリーグ(AL)でポストシーズン進出の8チームがほぼ確定した。各地区2チームと別にワイルドカードの2チームの計8チームがポストシーズン(PS)枠があるため地区優勝の価値が軽くなった感じだ。
AL東部地区のレイズはオリオールズに2対1で勝利。地区優勝へのマジックナンバーは1つ減って「5」となったが、ここにきてヤンキースが破竹の9連勝。しかし、ヤンキースとレイズの直接対決はなく2010年以来の地区優勝が見えてきた。
AL中部地区ではホワイトソックスが38勝18敗、勝率.647で進出を決めている。これは今季のサプライズの一つで下馬評の高かった2位ツインズや3位インディアンスも勝率5割をラクに超えておりプレイオフ(PO)進出は確実。3チームがが進出する可能性が出てきた。
AL西部地区はアスレチックスが3年連続のポストシーズン進出を決めた。1位のアスレチックスと2位アストロズが進出しそうだが、「サイン盗み」疑惑で機構から制裁を受けたアストロズは勢いがなく他の3チームが弱すぎて滑り込みそう。
R/チーム名/勝/敗/勝率
1 TB* (E-1) 34 18 .654
2 CWS* (C-1) 33 18 .647
3 OAK* (W-1) 32 19 .627
4 NYY (E-2) 30 21 .588
5 MIN (C-2) 31 22 .585
6 HOU (W-2) 25 26 .490
7 CLE (WC) 28 23 .549
8 TOR (WC) 26 25 .510
アスレチックスやレイズといったスモール・バジェットのチームが好位置につけている。それに引き換え、マリナーズは今季もPO進出が難しそうで、米国4大プロスポーツで最長となる19年連続でプレイオフを逃すことになり、GM解任もありそう。
また、エンゼルスも金額ベースで今季MLB全体で3位になる補強をした割には結果が出ていない。エンゼルスがチームを立て直すには先発投手陣の補強が必要なのは誰が見てもお明白。
田中将大(ヤンキース)やジェイク・オドリッジ(ツインズ)、マーカス・ストローマン(メッツ)、ロビー・レイ(ダイヤモンドバックス)はシーズン終了後にFAになるので、クオリファイングオファーとの兼ね合いもあるが、FA注目の先発投手たちだ。彼らは34歳以下で複数年契約で獲りに行きたい。
ジェイク・アリエッタ(フィリーズ)もFAだが、35歳のため短年契約がベターだろう。