タンパベイ・レイズが現地25日(日本時間26日)、アメリカン・リーグ(AL)東部地区を制した。昨年に次ぐ連覇だ。
MLB2021
レイズが2年連続4度目の地区優勝
東部の名門2球団、ヤンキースとレッドソックスに8ゲーム差をつけ、ALトップの97勝59敗(勝率.622)。
勝率でもAL中部地区優勝のホワイトソックス、AL西部地区で優勝間近のアストロズを抑えてポストシーズン第1シードも確実な状況。あと3勝で100勝の大台にも届く。
▼MLB2021 playoff picture
レイズの地区優勝は2008年、2010年、2020年に続いて今回が4度目。
1998年の誕生から、当初は10年連続で負け越しという黒歴史を作ったが、2008年はジョー・マドン監督のもと1番岩村明憲らの活躍で、初の勝ち越しで初優勝。昨年もワールドシリーズに駒を進めたが、惜しくも世界一は逃した。
低予算の球団で有名だが、それでも2010年以降で6度のポストシーズン進出は立派なものだ。今季もMLB30球団中25位というペイロール(総年俸)ながら並みいる球団を抑えて勝率6割台。経営者視点で見ればコスパの良い球団でもある。
ニューヨークのブルックリン育ちで、ウォール街の元投資銀行家であるスチュアート・スターンバーグ氏がオーナー。「レイズウェイ」と呼ばれる抜け目ない、独特のチームづくりで、東海岸のメジャーを代表する名門球団と渡り合っている。
ドジャースの現編成本部長でこの10年ドジャース王朝を築き上げたアンドリュー・フリードマン氏、レッドソックスのハイム・ブルーム氏はともに、スターンバーグ氏に採用され、キャリアを積み、成功した人物。
最近も、新たにジェームス・クリック氏がアストロズのGMに抜てきされている。
上の「playoff picture」を見れば一目瞭然だが、これらの球団はいずれもポストシーズン進出を決めている。球団幹部の力量が、その球団のアップ・アンド・ダウンを左右する時代になっている。
なお、現地25日(日本時間26日)には、ナショナル・リーグ中部地区でもミルウォーキー・ブルワーズが2018年以来3年ぶりとなる地区優勝を決めている。