各球団がレギュラーシーズンの20%にあたる35試合前後を消化したメジャーリーグの2022年シーズン。
アメリカン・リーグ(AL)東部地区のニューヨーク・ヤンキースとメッツが好調をキープして首位を走っている。
AL East ヤンキースが絶好調
ヤンキースは史上2番目の好スタート
ヤンキースは35試合を消化した時点で26勝9敗(勝率.750)と絶好調だ。これはヤンキースが開幕からの35試合で記録した史上2番目の好成績らしい。
ベストは1926年と1939年の28勝7敗。35試合で26勝以上は下記の通りあって、今季が6シーズン目ということだが、このうち1928年、1939年、1951年、1998年は、いずれもワールドシリーズを制覇している。(1926年もワールドシリーズに進出しているが、カージナルスに惜しくも敗れている)
- 1926年 28勝7敗 WS敗退
- 1928年 26勝9敗 WS制覇
- 1939年 28勝7敗 WS制覇
- 1951年 26勝9敗 WS制覇
- 1998年 26勝9敗 WS制覇
- 2022年 26勝9敗 ???
35試合消化時点でのヤンキースは1試合当たりの平均得点4.94点でMLB30チーム中3位。平均失点は2.86でMLB最少。
防御率1.35でALトップのネスタ―・コルテスJr.を筆頭にエースのゲリット・コールも8先発でクオリティースタート5試合、4勝0敗、防御率2.89。
投手陣は、チーム防御率2.72でMLB1位(先発防御率が同1位、ブルペン防御率同2位)。35試合中17試合を2失点以下に抑えている。
守護神アロルディス・チャップマンも絶好調とはいえないが9セーブを稼いでいる。
打撃陣も破壊力が健在
打撃陣も破壊力が健在。アーロン・ジャッジ外野手が打率.314で本塁打14、ジャンカルロ・スタントン(外野手/DH)も打率.288で本塁打10、打点32。
昨年後半にカブスからトレード移籍して今年の3月に2年総額3200万ドルで再契約したアンソニー・リゾ一塁手が本塁打10。早くもこの時点でこれらの3選手が2桁本塁打を記録している。
開幕から35試合を経過した時点で、3選手が2桁本塁打を記録を記録したのは、1964年のツインズや1970年のレッズなど8チーム目らしい。
今季は低反発球やボールの湿度管理室の設置などでボールが飛びにくく各チームの打撃成績は低下傾向だが、ヤンキースには関係ないように見える数字だ。
ヤンキースには他にも三振は多いが長距離打者としてレンジャーズから移籍のジョーイ・ギャロ外野手(42三振、5本塁打)、今季から新加入のジョシュ・ドナルドソン三塁手、アイザイア・カイナーファレファ遊撃手らオフに契約した選手が上手く機能している。
もともと長距離砲をかき集めた重量打線には間違いないのだが、単純にチーム打率だけを比べるとロッキーズやフィリーズが上で、本塁打もアストロズが55本で1位(日本時間5月18日時点)。
ヤンキースのここまでは単純に打撃成績だけでなく、攻守のバランスが素晴らしいということだろう。
ラインナップに30代の選手が多いのが気になるが、今季はレギュラークラスが故障することなくフル出場しているのも好調の原因だろう。
ライバルはアストロズ?
ただ、AL西部地区のアストロズも38試合で11連勝含む24勝14敗と好調。
エンゼルスは、大谷翔平やマイク・トラウト、アンソニー・レンドン、ジャレッド・ウォルッシュらポテンシャルの高い選手が多く魅力的なチームだが、ポストシーズンの経験が少ない選手ばかりで、ここ一番の勝負になると脆さが目立つ。
ヤンキースのライバルとして考えた場合は、やはりアストロズになりそうだ。
▽記事参考