マーリンズがオリオールズ4連戦をスイープ 開幕7試合で6勝1敗
ロースター登録の18人が感染し、新型コロナウイルスのクラスターが発生したことによる8日間の中断を経てレギュラーシーズンを再開したマイアミ・マーリンズが、復帰戦であるオリオールズ4連戦をスイープした。
これは球団史上最高の好スタートらしいが、6勝1敗の勝率.857でメジャー30球団中トップに立つというサプライズ現象が起こっている。まだまだ7試合を消化しただけなので、大騒ぎするほどのことでもないかもしれないが、選手がそろわないコロナ禍での珍事として受け止めたい。
マーリンズは93年の球団拡張で誕生した新興球団で、創設時の名称はフロリダ・マーリンズ。09年から昨年までの10年間で地区最下位が5回というメジャーきってのお荷物球団。17年にはジャンカルロ・スタントン、クリスチャン・イエリッチ、マルセル・オズーナ、イチローがメジャー屈指と称される外野陣を形成。その頃は、地区2位や3位に入ったこともあったが、18年には、リーグワーストの105敗を喫するなど最下位が指定席という球団だ。
通常のシーズンでも観客席に空席が目立つ弱小球団だが、創設5年目で世界一に到達したこともある。ただ、直後に年俸削減を目的としたファイアセールを敢行。
2017年には元ヤンキースのデレク・ジーター氏らによるオーナーグループが球団を買収、15年からチームに在籍し若手の指南役ともなっていたイチローらを放出。スタントン、オズーナ、イエリッチ、リアルミュートら主力が次々とチームを去った。
再建期の今季は、チーム最多の197回1/3を投げたサンディ・アルカンタラ、チーム唯一の2桁勝利をマークしたケイレブ・スミス、ハワイ出身で日系3世のジョーダン・ヤマモトらが先発ローテの中心。ブルペンは2月にFAで獲得したブランドン・キンツラーがクローザーで4セーブをマークしている。