MLB メジャーリーグ物語

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MLB2020 レイズ戦力分析② パガン放出でクローザーが不安定要素

レイズの戦力分析②

 

スモール・バジェットのチームゆえに補強に大金をつぎ込むことはないが、それでも昨年は96勝66敗の東部地区2位で13年以来のポストシーズン進出を果たした。

 

15年から監督を務めるケビン・キャッシュのもと「オープナー」などの新戦術でヤンキースレッドソックスの2強に挑むシーズンが続いている。前回の「攻撃陣」に続いて今回は「投手力」を見ていきたい。

 

 

【先発ローテーション】

 

1 チャーリー・モートン

2 ブレイク・スネル

3 タイラー・グラスノー

4 ライアン・ヤーブロー

5 ヨニー・チリーノス

 

【クローザー】

ニック・アンダーソン

 

 

投手力は?

 

MLB30球団中、防御率4位だった先発ローテーションは、開幕の遅れで左ひじを治療中の左腕スネルも間に合いそうで、チャーリー・モートンブレイク・スネルの左右エースに若手26歳右腕タイラー・グラスノーが続く昨年と同じ顔ぶれでスタートできそうだ。

 

短期決戦になりそうなシーズンで3本柱が確立しているチームは有利と言える。

 

心配なのは、同1位だったブルペン。エミリオ・パガンをパドレスへトレード。66試合で70イニングに登板し、20セーブ、防御率2.31、与四球率1.7、奪三振率12.3だったクローザーを放出したのは大幅に戦力ダウンだ。

 

新クローザー候補のニック・アンダーソンは昨年、100マイル近いフォーシームと2種類のスライダー、ブレーキの利いたカーブで奪三振率15.2、制球もレイズに移籍後は与四球率が3.3から0.8と大幅に改善。

 

マーリンズとレイズの2球団合計で68試合65イニング、5勝2敗1セーブ、防御率3.32、110奪三振を記録した。ただ、メジャー経験が1年しかなく経験不足だ。

 

そのほかのブルペン陣に移動はないので、クローザーだけが不安定要素といえる。

 

総合的に投手力はAに近いBクラス。組織全体ではプロスペクトが、BP、BA、MLBランキングで全体100位以内が9人も所属しており、このファーム層の充実が、このチームの強みといえるかも知れない。その中から数人が近いうちにメジャーに昇格するだろう。