メジャーリーグ移籍情報
戦力バランスを左右する主力が続々とFAに
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で開幕が遅れているメジャーリーグ。一部では6月10日にキャンプインして7月1日に開幕という情報も流れたが、まだまだ正式には発表されていない。
そんな状況を察してか主力選手の中にはトミー・ジョン手術に踏み切るなど、この長期的な自粛期間を利用して来期以降に備える選手も現れている。
先日、「MLB公式サイトが選んだ20年オフのFA選手トップ20」と題して今季終了後の注目のフリーエージェント(FA)選手を紹介した。
2021年シーズンオフを見てみると若手の台頭でナ・リーグ中部地区で優勝争いを繰り広げるシカゴ・カブスの主力選手たちが、チームに残るのか、それともチームを去るのか、「去就問題」を抱えることになりそうだ。
若手だった主力が続々とFAに
クラブハウスで中心的なアンソニー・リゾ一塁手は21年が1650万ドルで来季の球団オプションの行使が確実。
ハビアー・バイエズ遊撃手はすでに契約延長交渉が行われていると伝えられていたが、最近のニュースでは保留中だという。
バイエズは今季、年俸調停を回避して年俸1000万ドルの1年契約で合意したが、21年終了後にFAになる。
MLB.comの記事では「僕たちは合意を目指していたけど、今は全てがストップしている。球界の動きがストップしてからは(契約延長について)何も話し合っていないよ」と、今回のコロナ騒動で交渉自体が延期されていることをバイエズ本人がコメントしている。
クリス・ブライアントは、本来なら今季終了後にFAとなるところだが、カブスがデビュー時期をずらせるサービスタイム(MLS)の操作により1年延びて21年終了後にFAになる。FAになれば三塁手が欲しい複数の球団からオファーがあるだろう。今季は1860万ドル。
ブライアントは18年シ-ズンが故障の影響で102試合の出場にとどまったが、キャリア5年で138本塁打、通算OPS.901とハイレベルな数字を残しており、16年のMVPで、すでにオールスターにも3度選出されている球界を代表する三塁手だ。
今季もそれなりの数字を残せば年平均で2500万ドルから2600万ドルぐらいの価値はある。
そのほかチームのコアな選手ではカイル・シュワーバー外野手も21年終了後にFA権を得る。今季のライナップ予想の1番打者から4番打者までが場合によっては他球団へ流出可能性もある。
カブスは今季終了後にもタイラー・チャットウッド投手、ホゼ・キンターナ投手、ジェレミー・ジェフレス投手といった実績ある投手たちがFAになる。左腕のエース格ジョン・レスターも21年は2500万ドルのべスティング・オプションで来季以降も球団に残るかどうかは不透明。
こうした状況を見ると全米を代表する人気球団シカゴ・カブスも交渉次第では戦力が大きく変動することになる。