メジャーリーグ移籍情報
柳賢振、山口俊ら先発補強が目立ったブルージェイズ
日本人選手の所属チームを中心に個人的に気になるチームの2020年の編成状況を紹介していきたい。チームによっては今後、若干の追加補強や故障離脱による補強などが行われる。
ブルージェイズはBP「PECOTA」システムによる地区の順位予想が77勝85敗の地区4位で、67勝だった昨年よりは10勝プラスの予想が出ている。
ブルージェイズのおもな補強
【投手】
リュ・ヒョンジン(柳賢振 FA)
タナー・ロアーク(FA)
チェイス・アンダーソン(トレード)
山口俊(ポスティング)
【野手】
トラビス・ショー内野手(FA)
ジョー・パニック内野手(FA)
【スタメン】
1(遊)ボー・ビシェット
2(二)キャバン・ビジオ
3(左)ルルデス・グリエルJr.
4(中)テオスカー・ヘルナンデス
5(三)ブラディミール・ゲレーロJr.
6(右)ランドール・グリチック
7(一)トラビス・ショウ
8(指)ラウディ・テレズ
9(捕)ダニー・ジャンセン
【先発ローテーション】
1 柳賢振
2 タナー・ロアーク
3 チェイス・アンダーソン
4 マット・シューメイカー
5 山口俊
※トレント・ソーントン
【クローザー】
ケン・ジャイルズ
投手力
毎年ヤンキースやレッドソックスの後塵を拝しているチームだが、再建期ともいえる状態で、19年オフは先発ローテーションの補強が目立た。
ナ・リーグで最優秀防御率をマークした左腕リュ・ヒョンジンと4年8000万ドルで契約。投手には不利な指名打者制や打者優位のスタジアムが多いア・リーグ東部地区で、エース格の彼がどれだけの数字を残すかにも注目だ。彼の活躍なくしてはブルージェイズの躍進はありえないからだ。ほかにも実績あるタナー・ロアーク(FA)、チェイス・アンダーソン(トレード)らの先発投手を獲得した。
山口もメジャーで通用するのか、NPBでは中継ぎも経験しているだけに若手26歳のトレント・ソ-ントンとの5番手争いが気になる。山口と先発ローテーションの5番手争いが予想されるソーントンは昨年、シーズンを通して稼働した。29試合に先発して154回1/3イニング、6勝9敗、防御率4.84(FIP4.59)。
同地区ライバルのレイズ・筒香との対戦もあり、強豪のヤンキースの田中将大との投げ合いなど山口がどんなピッチングをするのかも楽しみだ。
若手がひしめく打撃陣
若い2世選手たち(キャバン・ビジオ、ブラディミール・ゲレーロJr.、ボー・ビシェット)がスタメンに名を連ねる珍しいチーム。彼らが、リーグにインパクトを与えるような存在に成るかは未知数だが、数年前のレッドソックスやヤンキースのように若手が台頭すればア・リーグ東部地区を今後数年間、かき乱す存在になる。
ほかには、25歳若手の捕手ダニー・ジャンセンが昨年は13本塁打をマークしており、同じく25歳の捕手リース・マクガイアとの正捕手争いにも注目したい。
個人的な評価では投手力Bクラス、打撃力もBクラスで未知数の部分が多いチームと言える。ただ、短期決戦の今季は予想がつきにくく、勢いに乗ればヤンキースやレイズ、レッドソックスとの首位争いを繰り広げるチャンスはありそうだ。