MLB メジャーリーグ物語

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日米野球で来日予定のモリーナにロベルト・クレメンテ賞

 

人格的に優れ、社会貢献活動を精力的に行っているメジャーリーグ選手に贈られる「ロベルト・クレメンテ賞」にカージナルスの捕手ヤディアー・モリーナが選ばれた。

 

 

1971年から始まったこの表彰は、ニカラグア地震の支援活動へ向かう際に墜落事故で亡くなったプエルトリコ出身のメジャーリーガー、ロベルト・クレメンテ(1955~1972年)の名前を冠した賞で、モリーナも同国出身。

 

 

プエルトリコ出身の選手が同賞を受賞するのは、2006年のカルロス・デルガド、2013年のカルロス・ベルトランに続いてモリーナが3人目。

 

 

カージナルスの選手としては1975年のルー・ブロック、1995年のオジー・スミス、2008年のアルバート・プホルス、2013年のカルロス・ベルトランに続いて5人目。

 

 

MLB.comによると2010年に「Foundation 4」という基金を立ち上げたモリーナ。近年ではハリケーン「マリア」で甚大な被害を受けた母国の被災者支援に尽力した。

 

 

昨年もシーズンが終了した2日後にプエルトリコに降り立ち、朝から晩まで自身の足でプエルトリコの町を歩き回り、支援物資を配布したり、散乱した瓦礫を取り除いたりと、14日間にわたって懸命な活動を続けたという。そうした直接現地に足を運ぶ行動が評価された。

 

 

モリーナといえば忘れられないのが、2年前の2016年7月15日(日本時間16日)のセントルイスでの試合だろう。

 

 

当時、史上30人目の3000本安打に迫っていたイチローが代打で打席に立つと、モリーナが座ろうとせず、セントルイスのファンたちの贈るイチローへの声援に時間を作った。

 

 

ここでも記事にしたが、モリーナの粋な計らいだった。敵の選手をスタンディングオベーションで称えるファン、そのために間を稼ぐ相手の選手。

 

 

彼は、ファンがイチローに対するセレブレーションを知っていた。彼自身も一流選手として肌で感じているからだろう。

 

 

彼は「僕たちは戦っている。戦っているわけだけど、時にああいう形で、相手選手に敬意を払わなければならないことがある。イチローは、敵味方を超越しているし、それに値する選手だ」と、インタビューに答えている。

 

 

モリーナは、メジャーリーグ代表と日本代表「侍ジャパン」が対戦する「日米野球2018」に来日することが決まっている。

 

 

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