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ダルビッシュらのFAトップ4が未だ決まらない状況、その背景にあるものとは...

 

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今オフのFA市場「トップ4」が未だ決まらない状況

 

ダルビッシュ有、ジェイク・アリエッタ、J.D.マルティネス、エリック・ホズマーが17年オフのFAトップ4と言われているが、いずれの選手も契約が決まらず年が明けた。

 

ダルビッシュを除く3名はスコット・ボラス氏が代理人。ほかに、グレッグ・ホランド、マイク・ムスターカスも敏腕代理人のボラス氏が抱えている選手たちだ。

 

それが原因(代理人が有利な契約を結ぶために契約が遅れている)とは言い難いが、背景には資金の豊富なヤンキースドジャースが「Luxury tax」(ぜいたく税)をいったんリセットするために、年俸総額を抑えようとしていることも影響しているのかもしれない。

 

一説には、こうしたFA契約が決まらない背景には、再建モードに移行したチームからの流出も影響しているという。

 

先発投手の補強が最優先事項だが、資金力のないチームにとっては、格安なトレード市場でも獲得できるとなると無理をしてでも代理人の高い要求を受け入れなくてもよくなって、結果的に大物選手のFA契約にも影響しているという。

 

大物選手イコール長期契約というのが、これまでの常識だが、総額1億ドルと年平均2,000万ドルを越える契約を手にしている現役の選手は14名。

 

そのうち費用対効果の良い選手は2度目のサイ・ヤング賞を獲得したナショナルズのマックス・シャーザー(7年2億1,000万ドル)が、この3年で657回2/3、防御率2.76、奪三振828、WHIP0.93という抜群の成績を残している。

 

カブスのジョン・レスター(6年1億5,500万ドル)も評価が高い一人だが、レスターも33歳となった17年は、180回2/3で防御率4.33、WHIP1.32と下降線をたどった。

 

それでも、まだ良い方で、デビッド・プライス(7年2億1,700万ドル)はレッドソックス移籍2年目の17年は、故障で長期離脱して、ポストシーズンではブルペン要員だった。

 

ダイヤモンドバックスのザック・グレインキー(6年2億650万ドル)は移籍1年目の16年が158回2/3で防御率4.37と期待外れだった。

 

ロビンソン・カノーは10年2億4,000万ドルで4年を過ぎたが、17年は、この10年で初めて故障者リストに入り、成績も打率.280、出塁率.338、長打率.453、OPSも.800を下回る.791に終わった。

 

オリオールズと7年1億6,100万ドルで契約したクリス・デービスは、2年間で64本塁打を放ったが、17年は打率.218出塁率.322、長打率.443、OPS.765で彼もOPSで.800を下回る普通のスラッガーといった成績だ。

 

もっと酷いのは、9年2億1,400万ドルでタイガースと契約したプリンス・フィルダーは17年は全くプレーできず、契約の年数が残った状態で引退。3月から配信のインターネット料理番組「フィルダーズ・チョイス(Fielder's Choice)」で、バットをマイクに代えて妻とともに司会進行役を務めている(笑)

 

ほかにもカール・クロフォード、ジョシュ・ハミルトンなどは長期契約の最終年である17年に打席に立つことはなかった。

 

長期の大型契約選手のほとんどが、不良債権もしくはチームの補強の足かせとなっているこうした状況が、大物FA選手たちの長期契約を厳しいものにしているという報告もある。

 

メジャーリーグの長期契約は、今後ますますディールできない状況になるかもしれない。

 

31歳のダルビッシュをトップに、アリエッタ(31歳)、ホズマー(28歳)、マルティネス(30歳)の4人は年俸が2,000万ドル以上、契約総額が1億ドルを越える可能性が高いと予想されている。1月も水面下での駆け引きが続くものと思われる。

 

 

 

 

 

▽こちらの記事を参考にしています。

 

https://baseball.information0.com/major-baseball/megadeals-scared-mlb-into-hot-stove-freeze/