マーセル・オズーナ外野手を獲得したカージナルスがその後、主力外野手をリリースしたが、それは心温まるような移籍話だった。これは、野球と家族についてのハートウォーミングなストーリーだ。
カージナルスからは、スティーブン・ピスコティ外野手をアスレチックスへマイナー選手2名と引き換えにトレードした。
カージナルスからアスレチックスへトレードで移籍するのはスティーブン・ピスコティにとって、ビジネス的な話だけではない。来年は筋萎縮性側索硬化症を発病していて、カリフォルニアに住んでいる母親の近くでプレーできる!https://t.co/uro1LI1tkc pic.twitter.com/dIqZ8648lf
— MLB Japan (@MLBJapan) 2017年12月17日
ピスコッティは26歳。カリフォルニア州北部のプレザントン(Pleasanton)出身。12年のMLBドラフト1巡目追補(全体36位)でセントルイス・カージナルスから指名されプロ入り、ビッグリーグで3年間プレーした。
難病と闘う母
実は、彼の母グレッチェンさんは、難病のALS(筋萎縮性側索 硬化症)と診断されていた。そのため難病と闘う母親とより多くの時間を過ごすことができるようにカージナルスのジョン・モゼリアク野球編成部門社長とマイク・マシーニー監督は彼をベイエリアに戻すように努力した。
really is a heartwarming trade. nice work, cards and a's https://t.co/5DZKYIiWLy
— Jon Heyman (@JonHeyman) 2017年12月14日
ジョン・モゼリアク社長らは、ALSの研究を支援するため「ALSアイス・バケツ・チャレンジ」に参加していた。それだけに、ピスコティ外野手と難病と闘う彼の母のためにチームを探した。
西海岸のサンフランシスコ・ジャイアンツとその対岸のチーム、オークランド・アスレチックスにトレードを持ちかけたという。
オズーナ外野手の獲得で外野手がロースターからはじき出されることは確定していたが、このトレードを著名な記者ジョン・ヘイマン氏も「これはハートウォーミングなトレードだ。カーズとA’s(カージナルスとアスレチックスの愛称)は素晴らしい仕事をした」と自身のツイッターで称えている。
クリスマス前には、多くのMLBトップ選手たちが病院にプレゼントをもって訪問する。以前にも紹介したが、メジャー時代の川崎宗則選手も毎年、帰国して久留米市の病院数か所をサンタクロースの衣装を着て訪問していた。
カージナルスが心温まるクリスマス・カードをピスコティ外野手とALSと闘う母へ贈った。