メジャーリーグでイチロー外野手と田澤純一投手が所属するマイアミ・マーリンズの球団売却について、同球団を所有するジェフリー・ローリア氏が、球団の売却を決めた事を経済紙「フォーブス」が報道。
それをもとにNBCスポーツが伝えたところによれば新オーナーは、地元フロリダ州の実業家で、キューバ系米国人のホルヘ・マス氏になるという。
球団売却の経緯については、次から次へと名前があがる買い手グループが話題性のある人物だったこともあり、今年2月ごろから米メディアでも大きく取り上げられた。
その中で、元大統領を父と兄にもつジェブ・ブッシュ氏と元ヤンキースのデレク・ジーター氏のグループ、共和党の元大統領候補が父のタグ・ロムニー氏のグループ、この2つのグループが買収候補として有力で、4月後半頃には、ジータ―氏のグループが優位に立っているとの報道が流れた。
しかし、5月末にブッシュ氏が撤退。これにより、ジーター氏は球団買収に必要な資金が足りず、現在は元NBAプレイヤーのマイケル・ジョーダン氏らとタッグを組んで交渉にあたっているとの情報も流れた。
経済誌「フォーブス」のレポートによるとマス氏はインフラエンジニアリングおよび建設会社MasTecの会長兼共同設立者のひとり。
買収額は、ジーター氏、ロムニー氏の2グループともに約13億ドル(約1,480億円)を提示していると伝えられたが、マス氏のグループはそれよりも低い額の11億7,000万ドル(約1,330億円)となるとのこと。
なお、現オーナーのローリア氏は2002年にマーリンズを1億5,800万ドル(約180億円)で買収している。
また、この売却によりマーリンズは7,000万ドル(約80億円)を失う見込みで、約4億ドル(約460億円)の負債の利子を支払う必要が出てくるという。
マーリンズが本拠を置くマイアミはキューバへの玄関口で、キューバ系の移民が多い地域。市民から評判の悪い現オーナーだが、ESPNはキューバ系のマス氏が球団オーナーになれば、ファンのマーリンズへの好感度は上がるかもしれないと伝えている。
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