ア・リーグ東部地区の気になるチームを紹介しているが、今回はトロント・ブルージェイズ。
昨年の12月初旬には、ブルージェイズを所有するカナダの通信大手ロジャーズ・コミュニケーションズが、球団を売却する可能性について言及したとロイターが伝えた。
ニューヨークのUBS投資家会議で同社のトニー・スタフィエリ最高財務責任者(CFO)が、球団と放映権の売却について言及したという。
新たな事業の拡大を狙って投資資金を得るためMLBのブルージェイズほか複数の事業を売却するという内容の報道だった。
同社は、2000年に球団の80パーセントを買収、その時の買収額は1億120万ドル。2004年に残りの20パーセントを買収した。また全試合の放映権も所有、本拠地のスカイドームの命名権を取得しロジャーズセンターと命名している。
経済誌フォーブスによると、ブルージェイズの価値は現在約13億ドルでMLB30球団中16位。今季は、マイアミ・マーリンズが12億ドル(1350億円)で買収劇があっただけに現実味が伝わるが、あくまでもプランのひとつで、早急に実現する可能性は無いという。
この地区5球団の補強ポイントは下記のとおり。
★AL EAST Team Needs
レッドソックス | ヤンキース | レイズ | ブルージェイズ | オリオールズ |
指名打者 | 先発投手 | 一塁か指名打者 | 外野手 | 先発投手 |
セットアップ | 三塁手 | セットアップ | セットアップ | 捕手 |
先発投手 | 外野手 |
ブルージェイズは、カージナルスからアレドミス・ディアス遊撃手を12月にトレードで獲得。直近では、パドレスからヤンガービス・ソラーテ二塁手を獲得した。
キューバ出身の27歳ディアスはメジャーキャリア2年で通算打率.283、出塁率.338、OPS.799、24本塁打、85打点。二塁、三塁も経験がある。
30歳のソラーテはスイッチヒッターで、内野は4つのポジションを守ることができ、レフトでの守備経験もあるユーティリティ選手。
この2人は、ジョシュ・ドナルドソン三塁手、トロイ・トゥロウィツキー遊撃手、デボン・トラビス二塁手のバックアップ要員。
補強ポイントの外野手は、守備の名手ケビン・ピラーがセンターにいるものの両翼は、スティーブ・ピアース、テオスカー・ヘルナンデスと迫力不足。
ブルージェイズは、以前のエンカーナシオンやバティースタ、マイケル・ソーンダースが本塁打を量産した頃と比べると重量打線の面影がなくなった。
先発もブルペンもマイナー選手2名を追加したぐらいで、有効な補強は、ここま皆無と言っていい。