すでに紹介したがヤンキースの田中将大投手がメジャー2度目の完封ショーを、わずか97球で演じた。今季パッとしなかっただけに明るいニュースになった。
日刊スポーツが面白い記事を掲載していた。100球未満の完封は殿堂入り名投手にちなんで「マダックス」と呼ばれているが、田中は今季初のマダックス達成者となった。
しかし、それよりも驚きはブルワーズ時代の大家友和も完封劇、しかも「マダックス」を演じていた。
◆MLBの日本人投手100球未満完封勝利
(08年7月7日、3-0ブレーブス=9回1安打6三振四死球0)
(14年4月27日、3-0レッドソックス=9回3安打3三振四死球0)
(3)大家友和(ブルワーズ)98球
(05年6月14日、4-0デビルレイズ=9回9安打6三振四死球1)
大家は、ボストン・レッドソックスで99年よりメジャーキャリアをスタートさせ、この年(2005年)、所属したモントリオール・エクスポズが、本拠地移転によりワシントン・ナショナルズと名称を変更。開幕から先発で起用されたが、前年までの通算で2.31だった与四球率が5月上旬までで5.70と制球が乱れ先発を外される。
6月4日のフロリダ・マーリンズ(現マイアミ)戦では降板を要求する監督のフランク・ロビンソンに背を向けたため罰金1,000ドルを科せられる。
その影響もあって6月10日にリリースされてミルウォーキー・ブルワーズにトレード移籍。 6月14日のタンパベイ・デビルレイズ戦で移籍後初先発し、自身初の完封勝利を挙げる。
前半戦を5勝4敗、防御率3.62、WHIP1.32で折り返し、9月5日のシンシナティ・レッズ戦で10勝に到達。与四球率も移籍後は1.99と復調した。この年が大家にとっ10勝以上した最後の年になった。
その後、07年トロント・ブルージェイズで2勝5敗。09年クリーブランド・インディアンスで1勝5敗。この頃にはリリーバーとして起用されることが多くなった。10年にNPBの横浜ベイスターズと契約。独立リーグでもプレイした。
41歳ナックルボーラーとして再起をかけた大家は16年10月2日にメジャーリーグの公開トライアウトを受け、12月15日にマイナー契約を結び、AAA級ノーフォーク・タイズに配属された。マイナーキャンプにも参加したが17年3月28日に自由契約となった。
何か味わい深い侍メジャーリーガーだ。そうか、大家友和というメジャー51勝(NPB8勝)を挙げた投手がいたことを忘れていた。