MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

【WS2016】103勝のカブスに走攻守が揃ったインディアンスが挑む

 メジャーリーグは両リーグのチャンピオンシップシリーズが終わり、ナ・リーグシカゴ・カブスが、ア・リーグクリーブランド・インディアンスが優勝しワールドシリーズ(WS)進出を決めた。

 

 

WS2016

 

 

 WS出場は、カブスが1945年以来、71年ぶり17回目、制覇はこれまで2回(1907、08年)。今回制覇すれば1908年以来、108年ぶりになる。

 

 インディアンスは19年ぶり6回目のWS出場。制覇はこれまで2回(1920、1948年)。制覇すれば68年ぶりになる。

 

 

《CHCカブス

 

 2012年に46年ぶりの大台となる101敗を喫したカブス。しかし、名将ジョー・マッドン監督を迎えて臨んだ2015年は、クリス・ブライアントらを筆頭に若手選手が次々と頭角を現し、7年ぶりにシーズン90勝以上と、ポストシーズンへの進出を果たした。

 

 今季は、オフに外内野を守れるゾブリストや右腕ラッキーといった補強が功を奏し、若手とベテランが融合。両リーグ最高の103勝58敗(勝率.640)で2年連続のPO進出を果たした。

 

 LCSでは2試合連続完封負けを喫して一時は1勝2敗とリードされたが、第4戦からは2試合連続2ケタ安打と打線が復調。4勝2敗でドジャースを破った。第6戦ではポストシーズン大車輪の活躍を見せたドジャースのエース左腕カーショーを攻略した。

 

 

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 注目の選手はLCSで5打点をあげて最優秀選手に選ばれた二塁手バイエス。中軸のリゾ一塁手は、LCSで2本塁打と調子を挙げてきた。

 

 バイエス選手とともに最優秀選手に選ばれた先発左腕のレスターはPO3試合で2勝0敗。防御率0.86。これまでもPOに強く、とくにWSは、2007年と13年のレッドソックス時代に3試合で3勝0敗、防御率0.43でレッドソックスのWS制覇に貢献した。

 

 レスターに加え、アリエタ投手、ヘンドリクス投手の先発3本柱は強力。ヤンキースから夏に加入した抑えのチャップマン投手とあわせて投手陣は役者がそろっている。

 

 また、4月に負傷したシュワーバー外野手がここへ来てロースターに名を連ね、初戦に5番DHで出場する。

 

 

《CLEインディアンス》

 

 「トライブ」という愛称のインディアンズは、球団記録となる14連勝を記録するなど、NBAキャバリアーズの勢いを受け継ぐ形で快進撃を続けたが、途中、先発のカラスコサラザール投手などが故障で離脱。

 

 外野手もマイケル・ブラントリー外野手がシーズン絶望。アブラハムアルモンテ外野手も薬物規定違反のためプレーオフ出場禁止の制裁が科されたが、8月31日に36歳のココ・クリスプ外野手をアスレチックからトレードで獲得。

 

 そうした補強も功を奏し、走・攻・守のバランスのとれたスモールベースボールで、レッドソックスブルージェイズといった重量打線相手に勝ち上がった。

 

 

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 レッドソックスの監督時代に2度の世界一に輝いたフランコーナ監督指揮のもと、防御率、AL2位。ブルペン防御率も同2位。盗塁数、同1位。盗塁成功率、同1位。DRSはリーグ6位とやや落ちるが、UZRはリーグ3位。次の塁を狙っていくスモールベースボールが特徴的なチームに生まれ変わった。

 

 ともに地区シリーズ3連勝で勝ち上がったブルージェイズとのALCSを4勝1敗と圧倒したが。PO7勝のうち5試合は2点差以内の接戦で、スモールベースボールで勝ち上がってきた。

 

 注目選手は、LCSの最優秀選手に選ばれたミラー投手は、ポストシーズン6試合で合わせて11回2/3、1試合およそ2イニングを投げて無失点。抑えのアレン投手も6試合に登板して無失点と終盤を支配してる。