ドジャースの前田健太投手は15日(日本時間16日)、シカゴで行われたナ・リーグチャンピオンシップシリーズ(NLCS)のGAME1に先発した。
MLB2016 NLCS
前田健太4回3失点!
前田は、初対戦のカブス打線を相手に序盤からリズムをつかめず、4イニングで被安打4、失点3で降板。
試合は3対3の同点から8回にカブスの代打モンテーロが満塁本塁打を放ち試合を決めた。
敵地シカゴは、全米でも有名な風の強い “WindyCity”。外野フェンスに名物のツタが生い茂るリグレーフィールドは、この街特有の強風が吹き、例年、この時期のナイトゲームは尋常ではない寒さになるという。
センター方向から強風が吹けば、前田の生命線であるスライダーのキレや制球に影響がでるのは言うまでもない。
しかも、異常な熱気を放つカブスファンに囲まれる。さまざまな悪条件、初めてのマウンド、傾斜や硬さ、ネットまでの距離感など、瞬時にインプットして自分のものにしなくてはいけない。その前に捉まった感じだった。
前田のレギュラーシーズンの平均投球イニングは5.49。プレーオフは早めに先発投手を交代していくので、序盤の失点は命取りになる。
4回ぐらいまで無失点という試合前の構想が監督や投手コーチにはあったのかもしれない。
この試合でも1回、ブライアントに甘く入ったスライダーを捉えられた。当たっていない3番リゾ、4番ゾブリストに助けら、よく1失点で収まったという立ち上がりだった。
2回の3点目の失点は、味方の守備陣が三塁走者バイエスにスキを突かれ、前田にとっては不運だったが、すべてがアウェイでの洗礼だった。
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— MLB GIFS (@MLBGIFs) 2016年10月16日
「徐々に感覚がよくなってきてはいましたけど、1、2回に3点を与えてしまっていたので」とわずか球数66球での降板。イメージは悪い。
前田は、これが今プレーオフ2度目の先発。前回に登板した地区シリーズGAME3のナショナルズ戦では3回4失点と試合を作れず、敗戦投手となっている。
シーズン103勝の強敵カブス相手だが、西部地区の覇者ドジャースも1勝ぐらいはするだろう。そうなればGAME5に前田の登板が回ってくることになる。
ルーキーとはいえ、カーショウが2カ月間戦列を離れたドジャースの先発ローテーションを守り抜いた前田健太。その評価は変わらないが、次があるとすれば、彼の1年間の総決算のマウンドになるだろう。
しかし、第2戦に登板するエースのカーショウが中3日で第5戦に投げることも考えられる。