MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

【WS2015】メッツの剛腕先発陣が試合を作れるか?マーフィーにも注目

 

第1戦はロイヤルズがボルケス、メッツはハービーの両右腕が先発

 

メジャーリーグMLBワールドシリーズ(WS)は現地27日(日本時間28日午前9時7分開始予定)に、ロイヤルズ(ア・リーグ)が本拠地カンザスシティーにニューヨーク・メッツナ・リーグ)を迎えて開幕する。

 

これまでWSにはロイヤルズが3回進出し、勝てば85年以来の30年ぶり2度目の頂点。メッツは4回目でシェイ・スタジアムに代わる新球場として2009年にオープンしたシティフィールドでは初のシリーズ開催、29年ぶり3度目の世界一を目指す。

 

両チームがWSで対戦するのは初めてで、第1戦はロイヤルズがボルケス、メッツはハービーの両右腕が先発する。

 

シーリーズを展望するのは難しいが、メッツの若手スターター(先発投手)とロイヤルズの機動力野球の対決に注目したい。

 

選手としての注目は、何人もいるが、ひとりを挙げるとすれば、ナ・リーグのチャンピオンシップ(NLCS)でMVPに選ばれたメッツのダニエル・マーフィー。偶然にもCSで対戦したカブスにかけられた呪い「ヤギの呪い」のヤギと同じ名前のマーフィー。

 

彼のCSでの成績は、打率.529、4本、6打点、OPS1.850。4戦連続でホームランを放ち、ディビジョンシリーズ(DS)から6試合連続ホームラン。ポストシーズンでの6試合連続ホームランは新記録更新中だ。

 

マーフィーは現在30歳。2006年ドラフトでメッツに13巡(全体394位)で入団。今季のレギュラーシーズンでは打率.281 14本、73打点、OPS.770の成績を残しているが、今季のホームラン14本がキャリアハイでけっして強打者ではない。

 

しかし、シリーズ男は存在する。強打者とは言い難いこのマーフィーがポストシーズンでは、ここまで打率.421、HR7本、11打点、OPS1.462と驚異的な成績を残しているのである。

 

凄いのは、POで対戦した各チームのエースたち、ドジャースクレイトン・カーショーから2本、ザック・グレインキー、カブスのジョン・レスター、ジェイク・アリエッタから1本ずつとリーグを代表する好投手からほとんどのホームランを打っていることだ。

 

 

メッツの剛腕若手投手陣がゲームを作ったCS

 

メッツはCSでカブスに一度もリードを許さず4試合全てで先制し、逃げ切った。ゲームのモメンタムを最後までカブスに渡さず、若手剛腕スターター陣が試合を作り、リリーバーがリードを守り、クローザーが試合を締める。メッツの“勝利の方程式”が確実にできていた。

 

マット・ハービーとジェイコブ・デグロームはQS、ノア・シンダーガードは5.2回で失点1、スティーブ・マッツも4.2回を失点1。

 

リリーフもタイラー・クリッパードがカブスの新人王候補ブライアントに2ランを浴びたのみ。

 

クローザーのジョーリス・ファミリアは全4戦全てを無失点とそれぞれがしっかりと役割を果たした。この投手力が勝因であることは間違いない。

 

とはいえ、先にも述べたダニエル・マーフィー対ロイヤルズ投手陣のマッチアップもマニアックに注目したい。