カブスの和田毅投手が今季6試合目の登板で今季最多の107球、7イニングを投げて4安打無失点と好投した。復調のきっかけとなる今季1勝目を飾った。
序盤に大量10点の援護を受けたが、「楽になったが、向かっていく気持ちだけは忘れずに、まだ0―0だと思って投げた」と話した。4シーム主体の配給が光ったマウンドだった。
あの1回のシーンが大きかった。
1回2死一、二塁の場面で、あまく入った4シームをレイバーンに捉えられたが、レフトのコクランの好返球で本塁タッチアウト。無失点に切り抜けた。あの初回の好プレイが和田をリズムに乗せた。
今季の和田は、3月13日のオープン戦で左太腿の張りを訴えて開幕をDL入りで迎えた。
5月20日のパドレス戦で初登板を果たし、4回2/3を2失点で9三振を奪ったが、勝利投手の権利目前でマウンドを降ろされた。
3試合目までは、好投が続いたが、6月に入ってからは4回途中で降板する試合が続いていた。
この日は、ストレート系主体に切り替え、これまで60%だったストレート系を76%まで引き上げた。これで防御率も3.68。前日のブルペンで「去年の良い時と比べて、投げ急ぎ、体が早く開く感じになっていた」とフォームを修正したのも功を奏したのかもしれない。
インタビューで和田は「やっぱりうれしい。一つ勝つのは難しいし大変なこと。結果を出せれば、またチャンスがあるかもしれないと思って投げた」。今季6戦目でようやく初勝利を飾り、ほっとした表情を浮かべた。
7イニングに関しては「次もそういう形にしないと信頼は得られない。四球を2個出したのが悔しかった。もっと球数が少なかったら、もしかしたら8回を投げられたかもしれない。そういうところで反省点はある」とふり返った。